2010/10/03

フィギュアスケート世界選手権2010 総括 その②



ギャハハハ(≧▽≦) 

( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \

・・・orz

みなさまお元気でしたか?

本当にお待たせして申し訳ありません m(o´・ω・`o)mペコリン

すでに半年以上経ってからの更新・・・。

いったい何をしていたのでせう。

本当にブログ主の勝手気ままに綴っているブログなので、
多忙なとき、または気分の乗らないときは、更新どころか、
ブログのチェックすらせず・・・。

たくさんの方からコメントを頂いているのに
返信すらせずに申し訳ありません。

勉学のスイッチが一度入ってしまうと、
なかなかほかの事が考えられなくなってしまうんですよね。

こういうことを書こうと思ってもすぐに吹っ飛んじゃう (´-∀-`;)

だめですね・・・。ブロガー失格です。

いろいろ言い訳してますけど。
JOのことはあとで書くとして、まずは「その①」の続きから。

といっても、あまり述べるところはなく、
ただ『鐘』を認めている人は他ジャンルの人でもけっこういますよ

ということで、いくつか記事を紹介させていただこうと思ったんですよね。

URLをあげておくので、ぜひご覧頂きませ。


*+☆+*――*+☆+*――*+☆+*


さすがフィギュア王国・ロシアです。
目の肥えたファンたちによる感想は非常に率直なものです。



かなり少数派だと思いますが、アメリカ人のなかにも
世界選手権の順位に対する批判が・・・。
やはりあまりにも露骨過ぎた採点が裏目に出たか。



クラシックピアニストの方から見た『鐘』評。
プロの方だけあって、クラシックから見たフィギュア批評は非常に新鮮。
特に『鐘』そのものに対するロシア人の思いの深さには目からうろこ。
ラフマはこういう思いで『鐘』を作ったんだ~というのがわかる日記です。
素晴らしい スッ、スバラスィ(;´Д`)



こちらは写真家・福山知佐子さんによる『鐘』評。
マスコミがたびたび指摘する「彼女の表現力の欠如」を痛烈に批判しています。
舞踏というのはあくまで「身体表現」であって、「表情表現」であってはいけないのです。
自分が訴えたいものを「身体」という非常に不自由でぎこちない媒体を
「自由自在に」変えて表現できなければ。



フィギュアのジャッジがいかにさまざまなプレッシャーを受けているかを暴露した記事。
主流から外れたジャッジをすれば次の試合に呼ばれないなんて・・・
ほとんど脅迫ですな。
ひどい内情です。いったい何のために新採点システムを作ったのか。


最後に、私がいちばん感動した記事がこちら→

「人類の限界に挑戦している」という言葉があまりにも重いです。
スポーツというものは本来そのようなものではなかったのか。
なぜ毎年記録が更新されるのか。それは、アスリートたちが己の限界と戦いながら、
更なる極みへと到達せんとする強烈な欲求があるからではないのか。
人類という種がどこまで極みに登りつめることができるのか。
それがなくなってしまえばそれはもはやスポーツではなく、
単なるエンターテイメントと化してしまう。

*+☆+*――*+☆+*――*+☆+*

てな、カンジで。

今年もシーズン到来ですがどうなることやら。
今期はプルに期待してたんですがね。
あんなことになってしまって・・・。
幸いスケ連の不正流用疑惑に捜査のメスが入るそうですし、
プルの決死の告発が無駄に終わることのないようにしてもらいたいものです。
(次の五輪はソチだしね)

(少しずつではありますが、コメントを下さったみなさまに
レスを返させていただきます

ほんとに(;´・ω・`)ゞごめんなさい)


2010/03/30

フィギュアスケート世界選手権2010 総括 その①



おひさしぶりです、みなさま。
波乱含みの、というよりも、発狂連発の悪夢の、
今シーズンがようやく終わりましたね。

といっても、今回の世界選手権は見ておりません。
プルの欠場というニュースをきいて一気に萎えてしまったというか・・・
自分の中で、今シーズンは終わったと思っておりました。

オリンピックのばかばかしい茶番にあきれ返ってしまって、
ネット関係はいっさい見ておりませんでしたし、
正直、自分のブログですら見たいと思いませんでした。
ネットから離れてひたすら勉強しておりました。
たくさんの方からコメントをいただいていたにもかかわらず、
レスを返せずに申し訳ありません。

そして、匿名様、ご指摘ありがとうございます。
確かに『韓国人』、『カナダ人』という書き方は良くなかったかと思います。
ただ、かといって適切な表現は見つかりませんし、
自分としては、カナダ人全体、韓国人全体を指す意味で書いたのではなく、
カナダ人、韓国人のスケート関係者という意味で書いておりますので、
カナダ人や韓国人の偏見があるわけではありません。
実際、韓国人の友人もおりますし・・・
その人たちは、みんな個人的にはいい人たちばかりなので。
もし何か適切な表現等があればぜひ教えてください。

皆さんのコメントを読んで、
本当にフィギュアスケートを愛していられるのだなということと、
その大好きなフィギュアスケートが
どんどん汚いものへと変化していってしまうことへの
深い嘆きや苦しみがひしひしと伝わってきました。
来シーズンは少しでもよい方向に変わるといいですよね。
何でも今年の5月に大きな会議をするそうですから。


本当は、今回の世界選手権の感想を書くつもりはなかったのですが、
いろんな方からメールをいただきまして、
ぜひ見解を聞かせて欲しいということだったので、
つべで見た限りでの感想・見解を述べたいと思います。

といっても、書くことは正直余りありません。
例のあの人(名前すら書きたくなくなってしまった、まるでヴォルデモートみたいだな)の
点数や順位についても、自分の中でははっきり予想できていたのでどうとも・・・
ただ、さすがに私の父も今回の点数だけは納得いかなかったらしく、
しきりに「採点競技というのは、こういう不合理なことがあるから・・・」といっておりました。
「コストナーのほうがずっといい演技をしてたのに・・・」とも。

あんな順位を与えてしまったことで、かえって、
素人にも点数のおかしさが分かってよかったのではないでしょうか?

はっきりいって今回、韓国は「やりすぎてしまった」。
どうしても浅田選手を優勝させたくはなかったのでしょうが、
(例のあの人を二連覇させたかったのでしょうが)
点数を操作して、なんとか浅田選手を阻止しようとしましたが、
結果的には、あの人のグダグダ演技も手伝って、
点数のおかしさだけが露呈してしまい、かえって、墓穴を掘ってしまったという。
いったいISUはどう申し開きをするつもりなんでしょうか。

ですが、あの人の130点という点数は別に変な点数でもないと私は思いますよ。
だって、あの人のフリーの点数は140点とすでに決まっているのです。
その140点の演技ができなかったのだから、
そこからジャンプ二個分の失敗を引けば130点になります。
そうやって、ジャッジは計算しているので、この点数になるのも当然です。
逆に浅田選手のマックスは125~130でしょう。
そこから、3AのDG分を引いてあの点数です。
もうすでに演技をやる前から、選手に与えられる点数が決まっているんです。
今回の大会を見てそれがつくづくよく分かりました。

次のシーズンもたいして変わりないでしょう。
例のあの人のショートの平均点は75点、フリーは135点でしょう。
一人異次元ですよね。すごいなー、プルシェンコみたいだー(棒)。

彼女の去就については引退説が根強くありますが、
私は普通に来シーズンもやると思いますけれどもね。
少なくともロシアの有力選手が出てくるまではやり続けるのでは?
ISUだって湯水のごとくお金を降り注いでくれる韓国を手放すのは惜しいですし、
韓国だって金さえやれば点数を簡単に操作してくれる
便利なジャッジがいるわけですからね。
その彼らは点数を保証してくれるし、
ジャンプを二つぐらいこけても優勝させてもらえるんですから、
こんなおいしい商売はないですよ。
しかも、彼女は日本人を打ち負かす唯一の女性。
韓国人にとってその付加価値は絶対的なもの。
お金はがばがば入ってくるし、
サムスンのような大企業がスポンサーについてくれるんだし。
怖いものなしじゃないですか?

私は別にいいと思います。
一人で勝手にやってくださいという感じです。
もう順位も、ジャッジの良心も期待していません。
選手のいい演技をつべを通して見るだけですから。


ただ、ひとつ、まあ、いろいろといわれてますけれどもね。
かわいそうだなと思いますよ、彼女のことは。

前にも書きましたけれども、そのときの見解とまったく変わっていません。
どんなに点数が高くても、歴代最高点を更新しようとも、
選手たちは本当の実力というものを知っています。
彼女がほかの選手とあまり交流できないのも、その現われだと思います。
選手も、彼女が特別の政治的配慮があることを十分に知っています。
だからこそ、浅田真央とタラソワは、『鐘』というプログラムで対抗しようとした。
あれは浅田真央の最大の抗議だったと思います。
彼女も朝日新聞のインタビューにはっきりと答えています。

「もっと難度の高いジャンプも評価してほしい」
「自分のGOEがなぜ低いのかジャッジに聞いてみたい」と。

ほかの方のコメントでもおっしゃっていましたが、
たぶん浅田選手はオリンピックの金メダリストが誰になるか知っていたと思います。
ジャッジは自分に金は渡さないだろうと。
だからこそ、彼女はジャッジがいちばん望まない方法で抵抗しようとした。
3Aを三回入れるというプログラムで。
私たちにとっては気のもめることでしたが、
ジャッジにとっても同じだったでしょう。まさに発狂寸前だったでしょうね。

逆に、ジャッジが気の毒だったと思いますよ。
これほどまでに浅田真央をコントロールできないとは思わなかったでしょうから。
オリンピックは、惜しくも銀メダルに終わりましたけれども、
本当は、ジャッジは銀メダルですら彼女にやりたくなかったわけですから、
その銀メダルをもぎ取ったという点では、彼女はジャッジに勝ったといえると思います。
まさに政治的思惑を超えて、彼女の実力でつかんだ勝利です。
またしてもジャッジは敗北したというわけです。
そして、今回の世界選手権も。

例のあの人が、公式記者会見で無礼な態度をしたという動画が出回っていますけれども、
あれを見るたびに、彼女が気の毒に思えてしょうがない。
携帯をいじって、わざとインタヴューを聞かない振りをする振る舞いも、
荷物をわざと浅田選手の席に置く振る舞いも、すべてが痛々しく見える。
少しでも浅田選手よりも自分が上だと見せたいんでしょうね。
それが本当に痛々しくて。
このように振舞わなければ、『女王』として認めてもらえない彼女が逆に可愛そうです。
わたしたち日本人から見れば、理解できない振る舞いですが、
韓国では、人間関係に『対等』という考えはなく、
どちらかが上か下かしかないんだそうです。
そのような国民性をかんがみれば、彼女の傲慢な振る舞いもよく分かる。

すべてが必死すぎて、そうやっていちいち自分を正当化し続けなければ、
『自分は浅田真央よりも上だ』ということができない。
逆に、浅田選手はどこ吹く風だから余計癪に障るんでしょうね。
だって、彼女の目標はもっと高いところにあるから。
浅田選手は、先ほどの朝日新聞のインタヴューでも答えています。

ヨナ選手も難しい2連続3回転ジャンプを跳びますが、
私もすべての要素を完璧に決めた上で点数を比べてみたかった、
というのが正直な気持ちです。

私はこの発言は、単に、オリンピックでの失敗をいっているのではないと思います。
彼女は、本来ならば3F-3lo、3F-3Tをすることができたはずです。
しかし、回転不足やDGなどさまざまないちゃもんをつけて、飛べなくさせられた。
だけれども、浅田選手としては、
3A、3F-3lo、3F-3Tを入れたマックスの構成で、勝負したいと思っている。
それでも、例のあの人に、勝つことができるのかと。

彼女の目標は単に3Aの完成ではないでしょう。
3Aプラス2種類の3-3をフリープログラムで入れること。
自らの限界に挑戦し、その限界を乗り越え、
誰もが極めたことのない頂に登りつめること。
それだけなのです。
真のアスリートというものは、本来そういうものではないでしょうか。

          
  浅田真央が戦っているものは、自分の限界であってキムヨナではない。
しかし、キムヨナが戦っているのは、常に浅田選手でしょう。
キムヨナ選手は浅田選手に試合には勝ち続けるけれども、
勝負には一度も勝つことはできない。

前にも述べましたけれども、
天才というものは常に勝ち続けるものだし、
また天才に勝つためには、
自分の最も大切なものを犠牲にしなければならないのです。
ヤグディンがプルシェンコに勝つために、自分の健康を犠牲にしたように。
キムヨナが本当に勝利をするためには、
彼女もまた何かを犠牲にしなければならなかった。
しかし、自分を犠牲にできず、安易な方法に頼ってしまったために、
かえって自分で自分の首を絞め続けている。

歴代最高得点をとったのに、どうして誰も認めてくれないんだと。
礼儀を無視して、携帯をいじり続ける彼女に
悲痛な叫びを感じるのは私だけでしょうか。

彼女に安寧の日が訪れることはないように思います。

二人はすでに次元の違うところにいるのです。
↓の動画を見れば、浅田選手がすでに別の次元に行ってしまったことが分かるのでは?




2010/03/01

またいろいろと


どうやらプルは浅田選手の3Aのことに言及していたようですね。


地球上(笑)初の3A成功に評価点をもっとつけるべきだといってます。
プルらしいというかwww


*+☆+*――*+☆+*――*+☆+*
リップサービスだとは思いますが、こんなニュースも。


マスコミってホントばかだよねぇ。
こんなことあるわけないのに。

浅田選手には4回転以上にやらなくてはいけない課題が満載している。
ルッツに3-3に、サルコウにと。
ただでさえ大技もちが冷遇されているのに、
これ以上大技をやったらそれこそ競技追放ですよ。

こうやってマスコミはあることない事を書いて、
選手に変な期待を持たせて、逆に選手自身の目標をぼかしてしまう。
これ以上変なことを書くのはやめていただきたい。

ただでさえ浅田バッシングはすごいのに。

そして、すっごく気になっていたんですが、

どうして新聞をはじめとするマスメディアは
浅田選手のオリンピック史上3A3回成功を大々的に報道せず、
他国の人の『歴代最高得点』ばかりを報道するのか。

私は一度も新聞で、彼女のこの偉業を詳しく取り上げているのを見たことがない。
私の父親でさえ、3A成功がどれだけすごいことか分からず、
とにかくプログラムをミスらなかったキムヨナのほうがすごいと言い出す始末。
こうやって、マスコミは多くの人に誤解を与え、その誤解は『評価』になって
だから真央ちゃんはダメなんだと、さらに彼女を追い詰める。
いったい何やってんだ、マスコミは。
この前の『とくだね』で痛いほど分かったはずじゃないの?
あんなに抗議されて、あやまっていたくせに。

あと、ちょっと気になったんですが、
上のプルの発言をとらえて、それがそのまま
『やっぱりプルは真央の味方。キムヨナを評価していない』という短絡的な見方は・・・。
確かにプルは大技もちの彼女を評価しているとは思いますが、
それが、即キムヨナは嫌いということにはならないだろうし、
なにしろ、あのプルですから・・・。リップサービスということも考えないと。
なんだか、某大型掲示板を見ていると、
まるでプルという権威にお墨付きをもらった的に思っている人が多いみたいで・・・
ちょっとそれはちがうんじゃないかなーと思います。

それよりも、もっと日本のスケ連がしっかりして、
きちんと今回の結果を踏まえ、点数に対して納得できないと抗議しなくては。
ジャッジの講習会のときに、プルが『悪い見本』としてビデオが使用されていたときも、
ロシアのスケ連は抗議をしてやめさせました。
日本は浅田選手が同じように『悪いジャンプの見本』とされていたときには、
なにをしたでしょう。
抗議すらせずに、そのまま放置したではないですか。
それがいまの結果につながっていないとどうしていえるのか。
このまま弱腰のまま、何も言わずにいれば、
それは結局ルールを認めたことになり、
浅田選手をはじめとする日本人選手がますます不利になるだけ。

それどころか、タラソワが悪いとか、
もっと流れのあるジャンプをしないととか
自分たちの無能を棚上げにして、
さらに浅田選手を責め立てて追い詰める。
彼女のおかげで食べていけるのに、
悪かったことは全て彼女のせいにして。

本当にまったくフィギュアスケートの勢力図を知らないで、
ただただメダルが欲しいとかいってるなんて、ホントおめでたい人たちですよ、スケ連は。
恥を知ってもらいたいですね。


おまけ


プルの顔www


追記:
だからマスゴミなんだよ。
何なのこのアホな記事

真央がキム・ヨナに勝てなかった理由

ジャッジが世界最高ランクってあんた、
今のジャッジってスケート滑ったこともない人がなってるってことも知らんの?

それに、歴史に残る滑りって・・・
そんな低レベルな見識眼しかないからこそダメなんじゃん。
あの『鐘』を理解できないってことは、
その時点で芸術を解する心はありませんって言ってるのと一緒なんだよ。
何なの、このスケート関係者???
こんな低レベルな人たちで連盟が構成されてるから、
韓国に出し抜かれ、カナダに馬鹿にされるんじゃん。
浅田真央を叩く前に、自分たちの無能さを嘆きなさいって。

ロシアVSカナダ 1990年以降の男子シングルの歴史から探る③



《続き》

チャンはもともとアイスダンスを志向していただけあって、
スケーティングがとてもうまかった。
また新採点システムに対応して、
エッジの使い方が深く、
ターン系のステップを取り入れてもすごくスムーズに滑る。
実際あれだけのつなぎをプログラムに入れても、
ジャンプはたびたびこけますけれども
でも、それなりにまとめられるのは彼の実力でしょうね。

また、彼はバンクーバー以降の
カナダ人有力選手として育てられてきている純粋培養種。
だから、ある意味、おバカwww
ジュベやプルにバカな発言をしていろいろと物議をかもしていますが、
同時に、カナダ人が何を考えているのかもチャンの発言を通してよく分かります。
いっつもチャンは連中に吹き込まれているのでしょう。

「プルシェンコは昔はすごいスケーターだったかもしれないけど、
彼はもう年だし、それにスケーティングスタイルも古い。4回転が飛べるだけ。
でも、パトリック、君は違う。君は新しい採点システムの申し子だ。
次世代の金メダリストなんだ」とか云々。

チャンは何も考えずにそのまま受け取って、マスコミに発言しているだけ。

とにかくチャンをバンクーバーで金メダリストにするためには、
お膳立てや根拠が必要です。
まずルールをよりチャンに有利に変える。
『フィギュアスケート』という雑誌で、
日本人審判(たぶん平松純子氏だったと思います)が
インタヴューに答えていましたが、
去年の世界選手権で、
つなぎの多いプログラムを滑っている選手には
高い演技点をつけるようISUから通達が来ていたそうです。
これはまさにチャンの得点を挙げるための対策です。
チャンのPCSが異常に高いのも、この通達のせい。
実際チャンのプログラムは鬼つなぎのプロですから、
まあ点が出るわ出るわ。
それを皮切りに、4大陸で銀メダル、世選で銀メダル。
考えてみてください、男子シングルにはジンクスがあります。
前年の世界選手権で優勝した人はOPでは優勝できないと。
まさに、ジンクスどおりのお膳立て。
あとはチャンがもっとジャンプを練習して、3Aを二つそろえること。
それさえできれば、後は怖いものなし。
バックにはカナダがついてるし、ISUのジャッジも味方。
開催地はバンクーバで、思いっきりホーム。

チャンの、カナダ人初の金メダルはすぐそこにあるかと思われました。

もうロシアに有力な選手はいません。
自分たちに立ちふさがる壁はないのです。
今度こそ、今度こそ・・・

しかし、ロシアの『巨大な壁』はたやすく崩れることはなかった。
それどころか、史上最強のロシアの壁が
ふたたびカナダに立ちふさがることになります。

プルシェンコの復帰です。

はじめ、カナダ人は彼の復帰を鼻で笑いました。
なんだ、プルシェンコなんてもう古いじゃん。
年だし、3年間競技に出ていない。私生活はスキャンダルだらけ。
戻ってきたところで何ができる。チャンの敵ではない。

確かに彼らが一笑に付すのも分かります。
一度引退して(彼は引退してはいないのですが)、
また競技に復帰してオリンピックに出てもメダルを取った人は
まだだれもいません。あのOP二冠だったカタリーナ・ビットでさえ、
復帰後のOPは入賞どまりでした。
きっと、プルシェンコも他の復帰者と一緒さ、彼らはそう思ったでしょう。

しかし、プルシェンコは並みの人間ではありません。
まさにソヴィエト・システムが生んだ最後のエリート。
精神構造も肉体も他の人間と次元が違うのですwww

プルシェンコは、カナダの思惑をあっさりと乗り越えて、
復帰後最初の競技である、ロステレコム杯で優勝します。
そのあと、怪我に悩まされますが、
年が明けてヨーロッパ選手権でも優勝。
前人未到の6度目の優勝を果たします。

これはさすがにカナダもあせったと思います。
まさかプルシェンコがここまで完全に復調してくるとは思わなかったからです。
彼らはすぐにチャンに4回転を入れるよう指示し、
さらにつなぎの多いプログラムを練った。
しかし、もともと3Aを二回そろえることさえままならないチャンが、
4回転など飛べるはずもありません。
逆に、足を痛めてしまい、計画は頓挫。
ここでチャンの金メダル計画はあきらめなくてはいけなくなりました。

それでも、カナダは全てをあきらめたわけではありませんでした。
金メダルはダメでも、他のメダルならば取れるはず。
とにかく3Aさえ決まれば、台に上げる。
それが、あのチャンの、バンクーバーでの異常な爆ageだったんだと思います。
あれだけのお膳立てをしたにもかかわらず、
それでもメダルには届かなかったのは逆に皮肉ですが。

ただ、もしプルシェンコが復帰していなければ、
チャンは銅メダルを取っていたかもしれない。
いや、もしかしたら高橋選手を上回って銀だった可能性もある。

いずれにせよ、プルシェンコがある意味『重石』の役割を果たしたことは確か。
男子が女子ほどは露骨ではなかったのは、
どうあがいてもプルシェンコの4回転の威力には勝てなかったということでしょう。

しかし、プルシェンコはそれでも金メダルは取れなかった。
それはなぜか。
プルシェンコに金を取らせたくないという勢力が、
別のところで、工作をしたためでしょう。
以前にも載せましたが、田村明子さんの記事に真相が書かれています。

また、このような記事も。

今大会では開幕前から
「休んでいた選手がいきなり優勝していいのか」というムードが漂い
「演技点を出し過ぎた悪い例」という審判の研修用DVDには
当初、トリノ五輪でのプルシェンコの映像が入っていた。
ロシア側の抗議で最終的には削除されたが、
この日の演技点は82・80点。
ライサチェクと同じで日本の高橋(84・50点)を下回っている数字に、
ロシア側は違和感を抱いた。
(スポニチより)


ライサの金は偶然にしかすぎません。
ただアメリカ・カナダの思惑としては、
プルシェンコ以外の人間ならば誰でもよかったと。
でも、『ロシア人』だけには絶対に取らせたくなかった。
だから、ライサを利用してプルシェンコを下げたのだろうと。

最近いろんな方のコメントをいただくのですが、
ライサもカナダの暗黒面に落ちてしまったようで、
いろいろといっているようですね。
もしかしたら、北米はチャンの金メダルが不可能なのを知って、
ライサの金メダル計画に切り替えたのかもしれませんよね。
なんといっても、彼の後ろにローリー・ニコルがいて、
彼女の後ろにはアメリカのジャッジがいたわけですから。

実際、プルシェンコのSPでチャンよりも20点近くも低くつけたジャッジがいます。
その二人のジャッジの点数が抽選でカットされなかった。
あとランダムでとかはいいますけれども、
誰を抽選して、誰をカットするかなんて、そんなこといくらでも操作が可能です。

個人的にフリーはライサが上でもしかたがなかったかと思いますが。

結局、プルシェンコは北米の悪意に負け、
カナダは金メダルは逃したものの、
プルシェンコの金は阻止したといえるのです。

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なんでこんなことを長々と書いたのかというと、
カナダが今回のOPで男子シングルの金メダルをまたしても逃したからこそ、
オーサーにはなにがなんでも金メダルを! という思いを強くしたのかなと。

オーサーは、私たちの想像もつかないような、
カナダにとってはまさに『悲劇の英雄』なのでしょう。
この英雄に金メダルを上げて、22年前の雪辱を晴らしたい。

キムヨナの金メダルはオーサーの金メダルであり、
またカナダ人悲願の金メダルでもあったのかなと。


問題点は単にそこじゃない。



ISUは今回のバンクーバーの批判を受けて、
回転不足の緩和をするようですね。

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回転不足で「中間点」導入へ=高難度ジャンプ挑戦を促進-国際スケート連盟

【バンクーバー時事】フィギュアスケートで回転不足とされたジャンプの基礎点について、国際スケート連盟(ISU)が来季から「中間点」に相当するルールを導入する見通しであることが26日、分かった。五輪終了を受け、6月のISU総会での改正に向けた詰めの議論が行われる。

 現行ルールでは回転不足のジャンプは1回転少ないジャンプと見なされて大幅な減点になるが、その減点幅を縮小し、難度の高いジャンプへの挑戦を促すのが狙い。ISU技術委員会関係者によると、以前から話し合いが続けられていた。

 例えば、バンクーバー五輪女子銀メダリストの浅田真央(中京大)が得意とするトリプルアクセル(3回転半ジャンプ=基礎点8.2点)は、回転不足と判定されると2回転半の基礎点(3.5点)しか付かない。新ルールが導入されれば、二つの基礎点の間の点数が得られることになる。

 近年は高難度のジャンプに対するルール緩和が行われてきた。昨季はトリプルアクセルと4回転の基礎点が引き上げられ、今季からは回転不足のジャンプに対してジャッジが評価点(GOE)を必ずしも減点する必要がなくなった。

 それでも、今回の五輪では、女子でトリプルアクセルを計3度跳んだ浅田が金妍児(韓国)に大差で敗れ、男子では4回転を跳ばなかったエバン・ライサチェク(米国)が優勝した。 


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あのさあ、問題点ってそこじゃないのよ。回転不足が問題じゃないの。
それを取り締まるジャッジの恣意が問題なのであって、
いくら回転不足を緩和させるとか、やめるとか議論しても始まらないんですよ。
ジャッジが「PCS」や「GOE」という名のもと、
選手によって点数をコントロールすることが問題なんであって、
ジャッジ自身をコントロールできるようなシステムを構築しない限り
絶対に無理だから。

たとえばジャッジの国籍をきちんと表示する。
これだけでもだいぶちがうじゃん。

私はぶっちゃけ、旧採点システムに戻して欲しいと思いますけれどもね。
なんだかんだいって、「旧」はよかったんですよ。
もちろんジャッジの恣意もあったろうし、政治的圧力もあったろうけど、
少なくともジャッジの判定と大衆が感じている判定とは乖離はしていなかった。

*+☆+*――*+☆+*――*+☆+*

さっきいまエキシ見てました。
といっても、ちょこっとだけど。
って、プル出てました?
てかそれよりもなぜキムヨナ???
いったいここはどこの国なんだぁ ( ̄´д` ̄) 
犬HKよ、頼むからあんなの映さないでくれ!
ただでさえ、あの人が目に触れるのがいやでテレビも新聞もいっさい見てないんだから。

やっぱり彼女、太ったよね。
あのコスチューム、はっきりいって似合ってないよ。
ああいう色の薄い衣装は却って太って見えちゃうんだからさ。
それと、ライサもそうなんだけれども、この金メダルコンビ何?
ただ滑ってジャンプ飛んでるだけじゃん!!
これじゃあ、エキシじゃないよ。

しかし、それ以上にびっくりしたのはアイスダンス
いつからこんなにレベルが低くなったの!?

テサモエ、ひどすぎ、何あのスケーティング。
超きたない。ぜんぜん基礎がなってないよ。
あんなんでよく金メダル取れたね。もう地元開催点としか思えない。
あんなきったないスケーティング披露して恥ずかしくないの。
アイスダンスはくだらないリフトばっかりでもう見なくなってたけど、
改めてみてあれはひどすぎ。
やっぱアイスダンスはロシアや欧州にはかなわないよ。
何よりも彼らには、本物の上品さと優雅さがあった。
あんなうすっぺらい滑りじゃぜんぜんダメ。

*+☆+*――*+☆+*――*+☆+*

追記
そういえば、エキシの順番、順位順とは関係なく
めちゃくちゃな順番だったとか。
もうカナダのやりたい放題って感じですが。
そうですよね、だって見てみてくださいよ。
真央ちゃんとプルのあとに滑る
金メダリストたちのショボさといったら。
カナダはきちんと『空気を読んで』
二人を切り離したんでしょうね。
賢い選択だったと思いますよ。

2010/02/28

ロシアVSカナダ 1990年以降の男子シングルの歴史から探る②


《①の続き》

カナダ人はロシアが憎くて憎くてたまらない。

カナダ人が誇りとする北米特有のなめらかなスケーティングがまったく評価されない。
逆に、ロシア人のバレエ風味の振付が『芸術的だ』と高く評価される。
大してスケーティング技術があるわけでもないのに。
(決してそんなことはないのですが、コンパルとかもやっているだろうに。
でもカナダ人はそう思っている節がある)

そして、彼らの少しでも勝ろうと4回転ジャンプという高い技術を身につけたが、
その技術力を以ってしても、
『芸術性が高くない』といわれて、認めてもらえない。

これもカナダ人のかってな思い込みだと思うんですよね。
実際ロシア人は、80年代にファデェーエフが
非公式ながら4回転を飛んでますし、
クワドのメソッドは、ロシアのほうが確立している。
特に、プルシェンコやヤグディンの指導をしたアレクセイ・ミーシンは
4回転を飛ばせることにかけては随一の腕を持つとされ、

彼のキャンプの参加すると、
4回転が跳べるようになるらしいですから。
トリノで4-3-2を成功させたランビエールも
ミーシン・キャンプに参加した一人でした。

なんだか面白いですよね。
これって、いまの《4回転論争》と一緒じゃないです?

昔はロシアとカナダは逆を言っていた。
なのに、いまになってなぜ? なぜカナダは『芸術性』にこだわるのか。

それよりも、話を2000年代に戻して、
もう少し男子のシングルの歴史をたどっていきましょう。

1998年の長野以降2004年辺りまでカナダは『冬の時代』を迎えます。
4回転を跳べる優秀なスケーターが現れなかったからです。

しかし、それ以上に「怪物」がこの時代に現れます。
またしても、ロシアに。ヤグプル2強時代の到来です。
ヤグディンとプルシェンコは、ロシアが作り出した最高の逸材です。
そして、ソ連スポーツエリート育成システムで育った最後の世代でもありました。
二人とも4回転ジャンプを持ち、しかも、高い芸術性を持っている。
『芸術性』と『高い技術』の二つを両立させた選手にかなうはずもない。

思えば、このときが男子シングルの最盛期だったのだなと思います。
たぶんこの先、いろんな選手が現れても
ルールが改定されて、4回転ジャンプの比重が高まっても、
この時代の人たちには勝てないような気がする。
ヤグプル以外の人たちじゃなくても、みんなすごかったもん。
ゲーブルや本田武史や、中国の選手たち。みなすごくハイレベルな人たちでした。

ソルトレークが、北米開催のOPであったにもかかわらず、
バンクーバーのような茶番が起こらなかったのは、
ひとえにカナダ人の有力選手がいなかったことと、
どんなに背伸びをしても、全盛期のヤグプルには勝てなかったということです。
この二人では、どんな政治力も八百長もきかない。
そういう点では、若干浅田真央は弱いのかなと思います。
彼女がもう少し圧倒的な強さがあれば、たぶん付け入る隙を与えられず、
このような悲劇的な結果にはならなかったはず。
でも、それ以外にもさまざまな要因があるし、彼女のせいではないですから。

話がずれてしまいましたが、
ソルトレークはいちおうストイコが出ましたが、
もうストイコは全盛期をとうにすぎ、
それどころか、内転筋をいためて歩くことさえままならなかった。

カナダはもうメダルは取れないのではないか。
そう彼らも絶望していたはず。
しかし、ここで思わぬ転機が訪れます。

例のペアの採点疑惑です。
実は、私、男子シングルはトリノから見出したので、
この当時の事情を本でしか読んだことがないのです。
だから、この時のスキャンダルがいかにすごいものだったのかを
リアルタイムでは知らない。
ですが、本を読む限りでは、ジャッジの買収やプレッシャー云々というよりは、
単なるアメリカのヒステリーに過ぎなかったという感じがします。

しかし、何よりも重要なのは、
これによって
100年近く続いていた『採点制度』が大きく見直されるようになったことです。

カナダはこれに着目した。
いまはまだダメだけれども、次のバンクーバーまでに
自分たちに有利なようにもっていけば・・・・。

残念ながら、カナダは有力な男子選手を育成することをある意味失敗している。

ソルトレーク辺りから、バトルが有力な選手として出てきますが、
いかんせん、彼は四回転を飛べない。
これでは当然プルシェンコには太刀打ちできない。
しかも、プルシェンコはジャンプのみならず、
ステップ、スピン、スパイラルと全てが完璧。
それに加え、高い芸術性も備えている。

でも・・・、バトルに有利な採点システムに変えれば、
バトルを金メダリストにすることはできないけれども、台に上げることはできる。
トリノはプルシェンコに取らせて、とりあえずバトルを台に乗せ、
次の母国開催の、バンクーバーで金メダルにすればよい。
たぶんこういう思惑が働いたんでしょうね。

新採点システムはジャンプだけではなく、
ステップやスピンも高く評価していこうと、
テクニカル・ジャッジが細かくレベルを定めて、
判定していくシステムになっています。
このシステムでは、ジャンプが多少飛べなくても、
他の要素でレベルを満たしていれば、高得点も不可能ではない。

幸い、旧採点システムによって引き起こされたスキャンダルにより、
国籍を表示しないということになりましたから、
よりジャッジの恣意性は増したことになり、点数の操作も可能となりました。

こうして少しずつではありますが、バンクーバーに備えて
カナダはルールを変えていったといえます。

そして、例の『つなぎ』のことなのですが、
これこそ、まさにカナダのコンプレックスそのものだと思ってます。
ロシアは高い『芸術性』を持っている。
そして、90年代その芸術性に阻まれてカナダはメダルを取れなかった。
しかし、カナダ人にはカナダ人のプライドがある。
自分たちのスケーティングはすばらしいと感じており、
ロシア人となんら引けを取ることはない。
それどころか、自分たちのほうが優れていると思っている。
ロシアの『芸術性』などただのバレエ崩れだ
自分たちのスケーティングこそが、『芸術』だ。

これが全てなのかなと。

「つなぎ」=カナダのプライド 『芸術性』。

少なくともこのバンクーバーで私はそれを強く感じました。

トリノ以降プルシェンコが長い休養期間に入ると、
男子シングルの様相が徐々に変わっていきます。
特にバトルが2008年に世界選手権で優勝して以降、
しだいにジャンプが軽視されるようになり、
スピンやステップの評価が厳密化されます。
レベル4を取らなくては点数にならなくなった。
さらには、つなぎが満載されたプログラムが重視され、
よりジャンプは難度の高いものから『質』の高いものへと変化していった。

たぶんこれはカナダの有力選手が
バトルからチャンに切り替わったこととも深く関係していると思います。
エッジ使いの上手いチャンに有利なルールへと変わっていった。

この時のバトルの心境は複雑なものだったと推察します。
バトルは、4回転擁護派には叩かれまくってますが、
スケーターとしては悪いスケーターではないし、
実際彼のスケーティングやスピンはすばらしい。
私は彼のスケートが好きだし、たとえジャンプが苦手でも、
彼のことを4回転がと飛べないからといって非難はできない。
彼には、なんというか、スケーティングを
もっと評価されてもいいといえる説得力があった。
つまり、それなりの実力があったということです。

そして、何よりも彼はチャンと違ってすごく性格がよかった。
絶対に他人を貶めるような発言はしなかった。
彼はトリノ五輪で銅メダルに終わったとき、
「去年の世界選手権では銀メダルでしたが、
今回の五輪は銅に終わってどう感じたか」
と記者会見で、インタヴューされたとき、
彼は、「プルシェンコのいない大会で銀を取るより、
彼のいるオリンピックで銅を取れたことのほうが
ずっとすばらしいことだ」と発言していました。

人のよいバトルは、たぶんカナダの黒い意図についていけなかったのでしょう。
ちょうど、チャンがカナダナショナルを優勝したのを気にすっぱりと引退してしまいます。
引退後の彼の充実を見ると、やはりやめてよかったのかなと思います。
現役以上に生き生きしてますもの、彼。

それにカナダスケ連も聡明なバトルよりも、
若くて、刷り込みやすいチャンに切り替えたほうがずっとよかった。

カナダは、オリンピックシーズンを控えた前年、
チャンを世界選手権の台に載せようと奔走します。

《続き》

ロシアVSカナダ 1990年以降の男子シングルの歴史から探る①


お昼過ぎに更新しようと思っていたんですが、
予想異常に具合が悪くて夕方まで寝ていました。

すいません。m(o´・ω・`o)mペコリン

さっそくですが、いろいろと更新していきたいと思います。

ここでの大きなテーマは『なぜ浅田真央は負けたのか』ことなのですが、
その前に、1990年以降の男子シングルの歴史について触れたいと思います。
これは今回のOP女子シングルにも関係してくることなので。

あと、この見解はあくまで個人的なものです。
なので間違いも多いかと思いますのであしからず。

《全てはブライアン・オーサーから始まった》

今回のバンクーバーのフィギュアはおかしなことだらけでした。
おそらくまともな採点をされたのはペアぐらい。
それ以外ははっきりいってクソといっていいほどの、恣意的採点の嵐。
特に私が感じたのは、

カナダ人の、『怨念』といっていいほどのロシア人に対する嫌悪です。

いったいこれはなんなのか。その原因はどこにあるのか。
私の疑問はここから始まりました。

おそらく一番初めは、カルガリー五輪だったと思います。

この地元開催の五輪で、
カナダ代表のブライアン・オーサーが銀メダルに終わったことは
カナダ人たちを痛く失望させました。

オーサーは、結局2大会連続で金を逃してしまったのです。

オーサーのことについては後に詳しく書こうと思いますが、
この人もある意味不幸というか、
でも、いろいろなソースを見ていると、
この人、世界選手権で一度も優勝したことがないし、
こういう、ある意味実績のない人が、
五輪で優勝できなくてもしかたがないかとも思うんですけれどもねえ。

しかし、カナダ人としては納得いかなかったのでしょう。

カナダ人としてなんとしてもメダルを取りたい。
いつもあと一歩でメダルを取り逃がしてしまう。

しかし、まだこの当時、カナダには優秀な人材はたくさんいました。
カート・ブラウニング、エルヴィス・ストイコ
金メダル候補はいくらでもいたのです。
特に、ブラウニングに関してはもうすでに世界選手権三連覇をなしていた。

なので、次のOPでは絶対に金メダルを取れると思っていた。

しかし、またしてもカナダは金メダルを取り逃がすこととなります。
それ以上に、カナダに大きな壁となって立ちふさがる国が登場した。

その国はロシア。
ロシアは実は男子シングルではあまり実績がないんですよね。
ここ何年か、有力な選手が輩出しているので、すごく強いというイメージがありますが、
それは1990年以降の話で、それ以前はアメリカや北欧の選手が強かった。
しかし、ロシアはペアに関しては42年間OPで金メダルを保持し続けてきた国ですし、
また当時は社会主義国でしたから、国威発揚のためのスポーツ振興政策がさかんだった。
全国から選りすぐりの逸材を選抜して、そのなかからさらに優秀な人材を
OP代表にする。そのシステムを男子にも採用すればすぐにメダルは取れます。

1992年にソ連は崩壊しましたが、
同時に、80年代にスポーツ振興政策によって育成された選手たちは
ちょうどOPで闘える年齢となり、金メダル獲得の原動力となっていったのです。

当然、カナダはこのロシアには勝てません。
お金のかけ方がぜんぜんちがいます。ましてや、向こうは社会主義国。
中国を見れば分かりますが、社会主義国のスポーツエリートは
並みの人たちではないですから。
たとえブラウニングであっても勝つことはできなかったでしょう。

といっても、ブラウニングという人は不思議な人で、なぜかOPに縁がなかった。
結局彼はOPは無冠のままで終わります。
いるんですよね、こういう人。なぜかOPでは勝てない。
いまの選手でいったら、ブライアン・ジュベールか。
ジュベも本当に不幸な人です。

でも、ペトレンコは確かにすばらしいスケーターでしたが、
実は、彼が金メダルを取ったとき、
まだ世界選手権で金メダルをとっていなかった選手だったのです。
(すいません。ご指摘がありましたが、文章が下手なもので。
ペトレンコは金メダルは取っていませんが、
世界選手権でメダルは取っています。
金メダルを取っていなかったと書きたかったのですが、
変な文章になってしまって誤解を与えました。
訂正します)
この何の実績もない選手にメダルを奪われたことは
カナダにとって何よりも痛かった。

その悲劇は次のオリンピックでも続きます。
次のリレハンメル。エルヴィス・ストイコが惜しくも銀。
ロシアのウルマノフに敗れてしまいます。
ちょっと、このあたりの事情がよく分からないのですが、
どうもこのウルマノフの金メダルはけっこう物議をかもしたようです。
いろいろ調べたのですが、見つからなくて。
ストイコは4回転を入れたのに、ウルが3Aだけなのに
演技力があるとか、優雅だとかということで金になった?

しかし、ストイコをもってしても金メダルが取れない。
たぶんこの当時、技術という点ではストイコが上だったのでしょう。
ですが、欧州開催のOPということもあって
ストイコのようなやや武骨な感じのスケーターは歓迎されなかったようです。
それよりも、バレエテイストのウルマノフのようなスケーターが評価された。

この当時の動画を見ましたが、
本当に両者、すばらしく、甲乙つけがたい演技でした。
そして、ひじょうに対照的でもあった。
ストイコはひじょうに男性的で、パワフル。
ウル様はまるで王子のよう。
あの長身からはとても想像もつかないほどの
柔らかなスケーティングをするんですよね。
まあ、女性から見たら圧倒的にウル様の勝利でしょうが。

しかし、ちょっと面白い気もします。
この当時、カナダは技術を、ロシアは芸術を売りにしていたということです。
逆に言えば、カナダ人はエレガントではないという理由であまり評価されなかった。
これが、いまのカナダ『つなぎ』至高主義へと
つながっていくんじゃないかなあと思います。
またあとでふれます。

とにかくカナダは不幸の連続でした。
長野でもストイコはやっぱり銀。
しかも、4回転を入れていないという批判を受けたためか、
ロシアはきっちりと4回転を入れれる選手を送り込んできた。
クーリックは4回転も入れ、なおかつ芸術的にもすばらしかった。

ロシアがすごいところは、こういうところだと思います。
中国もそうですが、きちんと実力を兼ねそろえた人間をそろえる。
その上で、スポーツでの政治力を確保する。
この辺が、カナダはまだ甘い。
実力のない選手を政治力で無理やり上げてしまう。
これは逆に、反感を持たれかねない。
でも、まあ、カナダ人はそれでも関係ないんでしょうね。
ずるしてでも勝ちは勝ち。
何が悪いと面の厚い顔をできるんでしょうな。
どっかの国の人たちと一緒だわwww

その点、ロシアや中国はこの辺はしたたかというか、抜かりないというか、
確かに内部ではものすごい政治力を発揮して、
フィギュアに関していえば、
たぶんソ連は旧東欧系のジャッジは全てソ連よりの判定をしていたと思いますが、
それでも、観衆がそれなりに納得していたのは
(体操なんかそうだと思うんですが)
そのような高い点数をもらうに値する実力の選手を
きちんと育成してきたということなんです。
だから、多少後ろ暗いことがあっても
みなそれほど不快にならずに暗黙の了解ですんだのです。

とにかく、90年代はカナダにとっての暗黒の時代でした。
男子シングルで悲願の金メダルをと望みながら、
金メダルに最も近い才能を輩出しながら、
結局、ロシアという巨大な壁に阻まれ、一度も実現しなかった。
このことが後のバンクーバーへの意趣返しにつながってくるんだろうと思います。

《続く》