2008/03/29

ひっでー

↓のstillsの続きなんだけれども、
アルバム聴いてたらこの人たちのことをもっと知りたくなって、
そういえばロキノンかクロスビートに載ってたなと
本箱をあさったらありましたよ、彼らのインタヴューが。

で、いろいろと読んだら
やっぱりスミスやキュアーの影響を受けていたことが判明。
なんでも「スミスやキュアーのような音楽を作りたかった」とのこと。
なるほどね。二つのバンドの音の雰囲気がすごく伝わってくるものね。

このバンド、デビュー当初は評論家達から
「エコバニの再来」といわれていたみたいで、
ことあるごとにエコバニと比較されていたみたいなんだけれども、
インタヴュアーにそのことを聞かれたら、作曲担当のドラムが即刻、

エコバニは聞いたこともないし、影響も受けていない。
エコバニと比較されることはかっこいいことじゃないから
」だって。

ひっでー。そこまで言うか。
こいつ、相当極悪だなあと思ってしまったよ。
もちろんその発言の裏には
何でもかんでもエコバニと比較されることにうんざりしていたというのもあったんだろうし、
自分達のオリジナリティを強調したい部分もあったんだろうと思う。
でも、その一方で彼の言ってることもよく分かるし、
なによりも当時のnew wave revival系のバンドが考えていたことが
最もよく分かる発言になっているんじゃないかとも思う。

前にも書いたようにnew wave revivalというのは
new waveを何でもまねているわけじゃない。
せいぜい2,3のバンドだけなんだよね、影響を与えているのが。
その最も顕著な例が、joy divisionとcureだったというわけで。
そのほかはせいぜいnew orderかdepeche mode、
またはポスト・パンク系ぐらいなもんでしょ?

そして、同じnew wave revival系でも
エコバニに影響を受けましたと公言しているバンドはなぜか少ない。
私が知ってるのはcoldplayぐらいだもの。
もしかしたらfutureheads辺りは公言してたかも。
でも、joy divisionとcureに比べたら断然少ない。

なんで? って思うんだけれども、
同時にすごく彼らの気持が分かるというか。
new wave revival系ってだいたい私と同じ年頃の人たちが多いんですよね。
まあ、同世代ですよ。
そんな同世代の人間が見て、エコバニってすごいきついというか、
同じnew waveでも好きになれないバンドなんですよね。
なんかダメ。うまくいえないんですが、音がもうダメなんです。
すごく古くさく聞こえるというか。
joy divisionやcureだって昔の音楽だよ?
古くさく聞こえるんじゃない?って思われる方もいると思うんですが、
この二つのバンドははじめて聞いたときから
不思議と古いとは思わなかったんですよ。
もしかしたらNINでだいぶ鍛えられていたせいかもしれないんですが。
トレントは以前からこの二つのバンドが大好きだったし、
特にjoy divisionのdead soulsをカバーしているので、
NINの延長で違和感もなく入っていけたんですね。

だけれども、エコバニはダメ。すごくきつい。
エコーのかかり方が古くさいというか。
すべてが過剰で、オーバーすぎて、
joy divisionやcureみたいに冷めた部分がない。
この二つのバンドには、どこか突き放した部分があって、
それがすごくクールに見えるんだよね。
だから、NY出身のインターポールがjoy divisionを引用する。
都会的冷たさと彼らの音楽がぴったりと一致するんでしょうね。

方やエコバニはそういう都会的クールネスを思わせる部分が少ない。
それプラス、ポップさが足りないような気がする。

それはエコバニが至極まっとうな、生真面目なロックバンドで、
自分達の音楽をとてもシリアスにとらえていた
からなんだと思う。
joy divisionやcureみたいにポップソングへの憧憬というのがあまりないんだもの。
joy divisionってイアンのイメージが強すぎて、すごくシリアスなイメージが強いけれども、
イアン自身はとてもクラブ・ミュージックが大好きで、
クラフトワークみたいなエレポップにもすごく精通していた。
cureはいうにあらず、彼らが世界的にブレイクしたのは
中期から現在にかけてのポップ化への移行によるもの。

ところが、エコバニにはポップ・ミュージックへの情熱はあまりないように思われる。
しかし、だからこそ彼らの音楽は80年代の時代の空気にぴたりと当てはまり、
当時の若い人たちを熱狂させたんだとも思う。
そして、時代が過ぎるのと同時に彼らの役目を終えた。

ロックというのは常に時代と併走しているものだとは思わないけれども、
でも、ニルヴァーナとか見てると
やっぱりロックというのはその時代とともにあるといわざるを得ない。
エコバニもそういうバンドの一つだったんではないかなと。
だから、いま聞いてもぴんと来ないし、キビシイし、きついし、古いって感じちゃう。
もしかしたら彼らの音楽が
完全に時代に追いついていないせいなのかもしれないけれども。

そういうことを考えたら、
このstillsのドラムの発言もまちがってはいないかなぁと思ったのでした。

The stills

最近、↑のアルバムがよくってよくって
PCでもオーディオプレーヤーでもこのCDばかりかけてる。
買った当初はぜんぜんハマれなくて、4年ぐらい放置していたんですが、
先々週ぐらいからnew wave revivalが突然マイブームになりだして、
当時買ったブロックパーティやdepature、futureheadsなどの
new wave revival系のCDを探し出して聞いてたら、
stillsがすごくいいと思いはじめて
それ以降ずっとヘヴィロテ状態。

数あるnew wave revival組でも
このバンドはすごくオリジナリティがあるというか、
前にも書いたように、
new wave revivalは大きく3つに分けられると思うんですが、
このバンドはどのタイプにも当てはまらない、独自の世界観を持っている。
確かにjoy divisionの影響は否定できないものの、
joy divisionよりもcureやスミスの影響が強いというか、
彼らはjoy divisionよりもスミスやcureの世界観に憧憬を抱いているんだと思う。
だけど、そのおかげで同じnew wave revival組でも
一線を画したバンドになったともいえる。

ボーカルもすごく良い。
new wave直系の気だるい系なんだけれども、
イアン・カーティスの物まねをしてるわけじゃなくて、
すごく声に深みがあって、しかも聞かせる声を持っているというか、
聞いていてすごく心地良いボーカルです。素晴らしい。
デビュー当初はけっこうマスコミにも取り上げられたけれども、
ブロックパーティーやインターポールほど話題にならず、地味なのも良い。
そのうち大化けするんじゃないかと期待しております。

正直、あんまりブロックパーティーやインターポールを評価していない。
別に嫌いじゃないんですよ。クオリティの高いものを作るし、ひじょうに志も高い。
でもね、1st albumがめちゃくちゃ注目されたでしょ?
持論として 、
1st albumに注目が集まりすぎるバンドは長続きしない
ってのがあるの。
これは私が10年近く洋楽を聞き続けて得た結論です。
そして、かなりの確率であたるんだ、これが。

むしろデビューアルバムは注目されず、
3作目でブレイクするバンドはたいてい長続きするし、
ビック・バンドとして生き残れる。


レディへしかり、U2しかり、cureしかり。
例外はNINだけだな。
あ、でも、ある意味『downward spiral』も3作目かも。
その前に『broken』等のミニアルバム出してるし、
それをセカンドと考えたら、3作目っていえるもんね。
とにかくデビューアルバムで高い評価を受けたり、ブレイクしたりするバンドはだめだね。
オアシスだってある意味ダメでしょ?
確かに今でも人気は高いけど、音楽的評価といったら
1stや2ndを超えられてないんだから。
だから、ブロックパーティーやインターポールみたいに
1stで注目を集めすぎちゃったバンドはダメ。
かならずどっかで息切れを起こす。
個人的には、もうインターポールは終わりだと思ってる。
ロキ○ン辺りでは高い評価をつけてるけど、
私的には完全にネタ切れしたなって思ってるもん。
joy divisionネタは長くは続かない。
じゃあ、次何をするか。REMやろうっていうのはちょっと安直過ぎない?
もっと自分達のオリジナルを作らないと。

まあ、正直stillsもむずかしいところなんだよね。
1stでいきなりメンバーチェンジの憂き目にあって、
2ndですっかり作風を変えたでしょ? それが吉と出るか凶と出るか。
個人的には2ndは好きじゃないです。

でも、このバンド、けっこうおもしろいよ。
曲とかだけじゃなくて、メンバーも。
実はこのバンド、ドラムがほとんど曲書いてるんだよね。
いまはギター件ボーカルに転向したけど。
そういうところもユニークでおもしろいかも。
とにかく買いです、このアルバムは。

全然関係ないんですが、departureのcd、コピー・コントロールがついてるのよ。
おかげでPCに入れられないじゃん! わざわざ曲買っちゃったよ。
これもレコ会社の戦略か? と思ってます。

今週あったさまざまなことなど

今週、本当にいろんなことがありました。
本当だったら大学も今月はお休み(というか終わったんだけど)で、
たくさん更新できるはずだったんですが、
予想外のことがおきまして今日まで更新できずにいました。

まず、火曜日に大学の卒業式があって
その日はそのまま友人達と大学周辺のお店で卒業パーティーならぬ飲み会決行。
しこたま飲んで、案の定次の日二日酔い。
その日一日ずっと気分が優れず過ごしておりました。

で、さらにとんでもないことが木曜日に。
実は隣家が火事になりまして(激汗)。
大学もなくお昼近くまで眠れるとずっと眠っていたら、
母に「隣の家が火事だから早く起きなさい!」と。
どうせぼやかなにかだろうと思って外に出てみたら、かなり燃えてる。
危うく類焼を受けるところでした。
さいわい、死人もけが人もなく燃えた家も半焼程度で済みましたが、
人間、パニックに陥ると何をしでかすか分からないもの。
母親は大事なものを取り出さなきゃと消防士さんがとめるのも聞かず、
家のなかに入ってしまったり、
私は私でいつもなら簡単に出せる父の携帯の番号を
出せなくなってしまって、むやみに携帯のボタンを押しまくったりと
「火」を見たときの恐怖といったらありませんでした。
そのくせ、家の燃える火をみながら、
「もし家に火が燃え移って類焼を受けたら、この場合どの判例に当てはまるんだろう」と
民法で勉強した判例が全部頭にバーッと浮かんで、
妙なことを考えてしまったりしてました。

いちばん大変だったのは警察と消防におんなじことを何度もきかれたこと。
出火当時の状況や第一通報はだれだとか、
もう本当におんなじことを何度もくりかえして、
しかも母親はパニックに陥ってしまって
わけがわかんなくなってるから言ってることも支離滅裂で、
仕方なく自分が母に代わって事情を説明しました。

消防車って思ってる以上に来ないんだよね。
いや、たぶんすごく早くには来てるんだろうけれども、
その待ってる時間といったらハンパなく長かったです。
しかも、消防車がきてもすぐには消火はせず、
まずは消火栓を探してそこからホースをつないで
消火するからすごく時間がかかるの。
119番をしてから実際に消火をするまで15分以上はかかってました。
そのあいだ私たち一家は気が気じゃありませんでした。

消火が終わってその後は気が抜けたのか、
激しいまでの疲れが。心身ともに消耗しきってました。
だけど、もっと驚いたのは母が友だちとの約束があるからって
すぐに出かけてしまったこと。
父も打ちも母の肝っ玉のでかさに半ばあきれてしまい、
おばさんのしたたかさに太刀打ちできないなーと変に感心してしまいました。
すごいね、お母さん。

だけれども、人のことは言えないかも。
ウチも次の日、買い物にいってしまったから。
めちゃめちゃ買いまくりましたよ。
春ものの洋服を買ったり。
今月はCD20枚も買ってしまうという暴挙を起こしたばかりだったのに、
懲りずに洋服もたくさん買ってしまいました(激汗)。
たぶん今月は破産でしょう。
付き合ってくれた相方も私の馬鹿さ加減にはあきれるばかり。
でもさ、洋服って魔物じゃありません?
あの綺麗な色とかわいいデザインが財布の紐をついついゆるめさせるのよ~。
洋服って確実に人を堕落させますよね~。
相方に「来月NINのCD買えなくなるぞ!」といわれなければ、
ずっと買い続けてたかも。
すっかり馬鹿になってた私でした(汗)。

人生なにがおこるか本当に分からないもんです。
母もこんなこときっと一生起こらないわよといってたけど、
本当にそう思います。
みなさんも、火の元にはご用心を。

2008/03/23

この二大女優がすごい!

大学に入って間もない頃、これでようやく遊べる!と思って、
毎日のようにDVDを見まくっていた一時期がありました。
近所のゲオでは毎週のように
『旧作50円』だの『旧作98円』といったレンタル・セールがあったし、
また大学にもたくさんのミニシアター系のDVDがたくさんあったりして、
そういう周りの好環境にも助けられて、本当にたくさん見てました。

でも、ここ1~2年のあいだは勉強が忙しくてほとんど見れなくなっていたんですが、
無事大学院進学も決まり、今のあいだは学校もなく暇なので、
久しぶりにゲオに行ってDVDを借りました。

で、そのなかで特に印象に残った作品をここでいくつかあげたいと思います。

最初は、『クイーン』。
いうまでもなく、ヘレン・ミレンがオスカーを初めとする
数ある映画賞を総なめにした
ことで話題の作品。
実際に見て、オスカー受賞も納得の名演技にびっくり。

彼女のなりきりぶりといったら。
ヘレン・ミレンはエリザベス女王の役として出演しているんですが、
↓の写真にもあるように、本人とまさにそっくり。
でも、似てるのは容姿だけじゃない。
彼女のまとう雰囲気がまさに女王。
まるでエリザベス女王が彼女に乗り移ったかのよう
彼女はエリザベス女王が背負っているであろう
バックグラウンドまでもみごとに演じきっているんですよ。
女王としての威厳や誇りだけではなくて、
ヨーロッパで最も古くから存在する王家としての歴史だったり、
イギリスという国が持っている伝統だったりと、
そういう背景までもをきちんと演じているから、
物語にもリアリティが生まれる。

もちろん、ここに描かれていることのほとんどはフィクションだろうし、
実際に王家の人たちの心情など測りうるべくもないんだけれども、
でもここに登場してくる人たちのダイアナ妃の死と国民の反応に対する戸惑いは、
本当にそうだったかもしれないと思わせるもので、
ヘレン・ミレンのエリザベス女王としての戸惑いや威厳、誇りや迷いといったものが、
見ている側にも非常に伝わってくるというか。
実情はこんな風だったんだろうなーと、非常にリアリティを感じさせるものになってる。

それに王家の人たちの描写もおもしろい。
バッキンガム公爵は思っていたよりも保守的な人物に描かれ、
意外とチャールズは好人物に描かれていたり、
そして、王太后のセリフ、「本当に困るのは、あなたが亡くなってからのことなのよ」は、
決して笑い事で済まされることではないですよね。
事実、次期国王はチャールズではなく息子のウィリアムにという声が多いのですから。

それにしても、この映画、王家の人が見てどう思うんだろう? 
日本じゃ絶対に作れないですよね。こんなの。イギリスの懐の深さにも感心。




そして、次はこちら。『プラダを着た悪魔』。
これもすごい映画だった。特にメリル・ストリープが。
とても言葉では言い表せない。彼女のオーラというか、
彼女のまとっている雰囲気が本当にすごいの。
まさに伝説的な編集長って感じで。

彼女の映画は何本か見たことがあるんだけれども、
そのなかで最近見たのが、タイトルを忘れてしまったんですが、
ニューヨークの下町で子供たちにバイオリンを教える教師の役をしていた映画だったんですよ。
もちろん、その時の演技も非常に素晴らしくて、本当に『教師』って感じだったんだけれども、
『プラダを着た悪魔』のミランダとはちがって、すごく「おばさん」くさかったというか、
まあ、身持ちを崩してしまった元演奏者という役柄だったんで、
実際太っていて当たり前だったんだけれども、それだけじゃなくて、
全体をまとう雰囲気も「おばさん」だったんですよ。

それが、この『プラダを着た悪魔』では、そんな影を微塵も感じさせないほどの
スタイリッシュで、洗練された、隙のない
マンハッタンのやり手キャリア・ウーマンにみごとに変身してる。
そのなりきりぶりといったら、あっぱれと手をたたきたくなってしまうほど。

↓にも写真が出てますが、ファッションやルックスといった見た目のだけじゃなくて、
ファッション雑誌の編集長らしい気取ったしゃべり方だったり、
フラッシュを向けられているときに見せる虚栄心に満ちた態度や、
部下たちを震え上がらせる有無を言わせぬ雰囲気や、高慢な表情。
そして、鬼のような人物がふとした折に垣間見せる弱さ、もろさ。
そういう些細なところまでも、完璧に演じきっているんですよ。

見ていてずっと彼女に威圧されっぱなしというか。
映画自体は『社会に出たばかりの若者が鬼上司にしごかれて成長してゆく』という
ありがちな話なんですけれども、
メリル・ストリープの手にかかったら、
こんな単純な話もすごくおもしろく見えてくるから不思議。
彼女の演技を見るだけでも十分見ごたえあり。

実際この映画は日本でもけっこうヒットしたみたいなんで、
見た人も多いと思うんですが、DVDで見てもおもしろいですよ。



↑の二つの作品は、ストーリー自体はかなり単純なものだけれども、
二人の女優の名演がぐいぐい引っぱって、
最後まですんなりと見ることができちゃいます。
特に『クイーン』はかなり『大人の』映画です。
日本の皇室のことも考えさせられます。ぜひ見てみてください。

2008/03/22

来日記念特集

実は今月の18日から21日にかけてJEWが、
東京、名古屋、大阪とライブ
をやっておりました。
正直、めちゃめちゃ見に行きたかったんですが、
そこは北海道に住む者の宿命、当然のごとく見にいけませんでした。
こういうときは、本当に札幌に住んでいることを切実に恨みますね。
北海道に来る外タレなんてほとんどいやしないもの。
その点、東京がうらやましい。
どんなに建物が密集して、人口密度が極端に高くても、
こういう洋モノのアーティストが来たときには、ぱっと見に行けるものね。
いいなー、いいなー。やっぱ東京に就職だよな~。司法試験、がんばろっと。

というわけで、JEW来日記念ということで
私の一番おススメする彼らのアルバムの紹介をと。

まあ、彼らはいわゆる元祖EMOとして有名なのですが、
EMOってなに?、ときかれたら
必ずといっていいほど、このアルバムを勧めてる。

正直、EMOにはっきりとした定義はないんですよ。
音楽性もばらばらだし、
GOTHからハードコア、new waveからパンク、シューゲイザーまで
ありとあらゆる音楽性がつめこまれている。
見た目にしても、それほど定義があるわけじゃない。
以前に少しGOTHテイストがあると紹介しましたが、
みんながみんなそういう格好をしているのではなく、
EMOのある一派だけがしているというだけで、
なかにはファッションに無頓着なEMOもいる。

でも、そんななかでもEMOといわれて確実に思いつくのはこのバンド、↓のアルバム。
少なくとものちのEMOの流れを作った重要なアルバムには間違いないから、
とりあえずEMOを聞いてみたい人には、
この↓のアルバムが最適なんじゃないかな。

EMOには特にこれといった音楽性はないといったけれども、
少なくとも、一つだけ明確な定義をあげるとしたら、それは必ず「泣き」が入ること。
まあ、これもはっきりとしたものはないんだけれども、
青春時代の青さとか、甘酸っぱさとか、
とにかく聞いていて、なんか胸がキューンと切なくなってしまう感じの音
が入っていると、
それがEMOになるのかな。
そういう意味では、the get up kidsの「something to write home about」もおススメですが。

このアルバムは、そういう「泣き」の要素が満載されている。
それに初期EMOの原型も垣間見られるし。
EMOって最初は「エモコア」と呼ばれていて、パンクの一派ととらえられていた。
このアルバムはそういうパンクっぽい要素も含まれている。
その一方で、メロディがキラキラしていて、すごく甘酸っぱい気持ちにさせられるというか、
とにかく「ラッキー・デンバー・ミント」はおススメです。
もう名前自体がかなり甘酸っぱいですよね。すごくいいです。

それに「sweetness」も。
この曲はのちに、『bleed american』にも収録されることになるんだけれども、
私的には絶対、『clarity』に入っている「sweetness」じゃないとだめなの。
『bleed american』収録のほうは、アレンジメントが少し異なるというか。
基本線はまったく変らないんだけれども、 よりメジャーっぽい音作りになっている分、
ハードロック寄りになってしまって、 EMOの要素が消されてしまっている。

でも、『clarity』収録のdemoのほうは、 まだ彼らの「青さ」が残っているんですよ。
このときはまだインディーだったということもあるんでしょうが、
エコーがね、少しだけ靄がかかったようなエコーがいいんですよ。
録音の関係なんだろうけれども、
その些細な違いで本当に変ってしまうというか。
まあ、「sweetness」はアサヒスーパードライのCMにも使われている曲なんですが、
もし聞いてみたい方がいれば、
『clarity』収録の「sweetness(demo)」のほうをおススメします。

2008/03/21

Floria Sigismondi



私が洋楽を聞き始めたころ、だいたい中学3年生ぐらいだったんで
もう10年近く経つんですが、
その頃はすでにロックが衰退し始めていて、
洋楽といえば、ティーン・アイドル系がほとんどでした。
特に私が高校生の頃は、
ブリトニー・スピアーズやクリスティーナ・アギレラ、インシンクなんかが
ブレイクし始めた頃だっただけに、その勢いはハンパじゃなく、本当にすごいものでした。
正直、あまりロックを聴いている子はいなかったんじゃないかな。
ロック聞いている奴はそうとうな少数派で、
洋楽っていえば、だいたいはこういうアイドルものばかりだった。
洋楽派の女の子のあいだでは、
ブリトニーかアギレラかできっぱりと人気が二分されていて、
どちらがいいかでよく言い合いをしたり…。
私は断然ブリ派で、アギレラはほとんどきかなかったんだけれども、
↑の曲だけは特別というか、私が唯一好きなアギレラの曲だった。

どうしてかというと、PVがすごく好きだったから。
このPVはアギレラのPVのなかでも異色というか、はっきりいってGOTHなんですよ。
フツーのアイドルなら絶対こんなもんつくらんだろーなっていう趣味で。
でも、逆に私には非常に好感が持てたというか。

それもそのはず、このPVを作ったのは、
現代ゴシック・アートの女王、Floria Sigismondiの手によるものだから。
「え? そのヒト誰?」と思われた方は、
マリマンのbeautiful peopleを作ったヒトといえば分かるはず。
あの悪趣味極まりないPVを作った方でございます。

私は彼女のPVが大好きで、最近ではwhite stripsのblue orchidがあるんですけど、
彼女の、サディスティックで、グロテスクなゴシック趣味がたまらなく好きというか。
マリマンのPVもそうなんですが、人をガラスケースに閉じ込めたり、
矯正器具(または拷問器具)をつけさせたり、
ものすごいヒールの高い靴を履かせたりとすごく拷問的。
でも、それがなんともいえぬ不安定な魅力をもたらし、すごく好きなんです。

で、このPVもこれでもかというぐらいフローリア女史の趣味が反映されている。
正直、アイドルのPVにここまで好き勝手なことをしてもいいのかと思うぐらい。
いくつかマドンナのfrozenに影響されているところもあるんだけれども、
総じて彼女のオリジナリティが満載されています。
女性がやたらヒールの高い靴を履かされて、無理やり歩くところとか、
アギレラが例のごとくガラスケースの閉じ込められちゃったり、
蝶にまみれちゃったり…。そういえば、マリマンのPVも蝶にまみれたやつがあったな。
私的には、アギレラがカタツムリみたいに這い歩く(?)シーンがツボ。
杖を持って歩いているんだけれども、背中に刺さっている何本もの杖(?)が
カタツムリの殻っぽく見えるんです。
そこがなぜか「萌え~」。何度も見ちゃう。

でも、このPVってなぜかITSでは売ってないんだよね。
日本だけじゃなくて、アメリカも。
なんでだろう? マリマンは売ってるのにな。
早く入れてほしいと思ってるんですが、追加される予定はない模様。
なんで? アギレラのイメージが崩れるからかな?
そんなこともないと思うんだよね。
現にこのPV、あゆも思いっきりコピーしてますから。

ちなみに、彼女、cureのthe end of the worldも作っております。
cureのPVを作るってきいたとき、
両方とも好きなアーティストだったのでめちゃ興奮しました。
だけど、このPVでは彼女の趣味は抑えて、
きちんとcureのテイストにあわせて作ってます。
キッチュな世界観が素敵。

2008/03/20

GOTHとは何か⑥~勝手に選ぶgoth名曲集。

これまでにいろいろとgothの話をしてまいりましたが、
ここではgothを代表するバンドで、
私が良いと思う曲をいくつかリストアップしたいと思います。

1.the man with the X-ray eyes-bauhaus
2.mask-bauhaus
3.the wind kiss pictures-christhan death
4.the Cardinal Sin-Dead can dance
5.Dead souls-Joy division
6.Company of Justice-play dead
7.Black Planet-Sisters of mercy
8.First and last and always-Sisters of mercy
9.This corrosion-Sisters of mercy

1と2はいわずとしてた元祖goth BAUHAUSから。
80年代初期のgothと呼ばれる前のポジティヴ・パンクの雰囲気を最もよく出しています。

3と4は、かなりマイナーなバンドのように思われますが
ゴス界ではけっこう有名みたいですね。
どれも気だるい雰囲気が退廃的でよろしい。

5はいわずと知れた伝説的バンド、joy divisionの名曲。
NINもカバーした素晴らしい曲です。
扇情的なドラムビートが素敵。NINにも影響を与えまくってます。

6は異色も異色。80年代で唯一といっていいほどのアメリカのgothバンド。
初期cureっぽいテイストが魅力。

7,8,9はいうまでもなし。gothといったらこのバンド。
Sisters of mercyのアルバムから。この三曲はどれも秀逸ですが、
残念なのは、this corrosionがITSで買えないこと。
10分以上もあるこの大曲を買うことができないなんて神への冒涜にも等しい。
ぜひ、買えるようにしてください。

バンシーズダンスソサエテとかはいれませんでした。
バンシーズはgothとは思っていないし、
ダンスソサエティはLPでしか持ってないんで入れようがない。
エコバニを入れたいところですが、正直エコバニってあんまし好きじゃないんです。
でも、もしお聞きになりたい方はぜひ「the cutter」をおススメします。
エコバニも決してゴスではありませんが、
アメリカの音楽雑誌はけっこう「ゴスバンド」として彼らを紹介してます。
ので、いちおう紹介したほうがいいかと。

そのほか現代GOTHとしておススメしたい曲は、
1.Burn-the cure
2.tourniquet-evanescence
3.the Beautiful people-Marilyn manson
4.Evolution-Korn
5.Closer-NIN
6.Personal jesus-Depeche mode

上のいずれのバンドも「正式なゴス」ではありません
どちらかというと「ゴスっぽい」曲として紹介しました。

1は、欧米では知らぬものはいないthe cureからの曲。
ゴス系の人からゴスの名曲と言われている曲です。それもそのはず、
この曲はゴス映画「the crow」の主題歌として使われたもの。
『クロウ』は欧米では漫画として有名ですが、
原作者が漫画を描くときにcureの曲を引用したことから、
サントラとして使われました。
cureというかロバート・スミスのヴィジュアルは
アメリカにおいては特に強い影響を与え、
のちにティム・バートンは『シザー・ハンズ』という映画を作ることになります。
またPVもけっこうゴスっぽいものがあり、特に『lullaby』はおススメ

2は現代ゴスメタルの女王、エイミー・リーの率いるエヴァネッセンスより。
この同タイトル曲がマリマンにもあるんですが、彼女はそれを意識した?

3は、現代ゴスを語る上では欠かせないマリマンの代表曲より。
私はこれを最初聞いたとき、とっさに『Bauhaus』を思い浮かべました。
80年代gothと90年代gothを結びつけた大名曲

4もぜんぜんゴスじゃないKORNの最新アルバムから。
でも、彼らは若いときけっこうゴスを聞いていたらしく、所々にゴスの影響が垣間見られる。
この曲もそんな彼らのゴス臭が見られる曲。

5はねえ、大大名曲ですよ。曲というよりもPVがもろゴス。
当然名PVなんですけれども、けっこうグロいです。できれば無修正版で見たほうが良い。
you tubeで見られるのは、修正がかかってるやつであんまりおもしろくない。
でも、NINのPVはかなりゴスっぽいですよ。
人間をミンチにしちゃうPVとか、かなりエグいものが満載です。

6もGOTHとはいえないけれども、
マリマンやNINに与えた影響を考えたら、ここに入れたほうが良いと思って。
現にこの曲は、マリマンもカバーしましたし。a perfect circleもカバーしてます。
現代ゴス及びヘヴィ・ロックにとてつもない影響を与えながらも、
最も過小評価されているバンド
の大名曲。

なお、おススメのサイトとしては、
ゴシックメタルを詳しく紹介したこちらのサイトや、
sisters of mercyなど80年代GOTHを紹介したKihitoさんのサイトなどがあります。
どちらもとても秀逸なサイトですので、ぜひご参照を。

そして、大変遅れてしまいましたが、
このGOTH特集をするにあたって、
Kihitoさんにたくさんの指示をいただきましたことを
ここにお礼を申し上げます。
new waveとgothの違いなど、
なかなか凡人には分かりづらい部分を非常に分かりやすく教えていただき、
とても勉強になりました。ありがとうございます。