2009/10/11

劇的すぐる! 祝・復活プルシェンコ ☆★おめでとぅ♪(祝'3`d)★☆


来週からいよいよグランプリシリーズが始まりますね。
もういまから真央VSヨナの対決を煽ってますが(By 朝日新聞)、
今年のシリーズはまさにオリンピックの前哨戦ともなる重要な試合。
なるべく周囲の雑音等に惑わされることなく
選手にはがんばってもらいたいんですが・・・。

それよりもGPSって浅田選手のほかにも安藤選手や中野選手、
高橋選手など国内の有力選手がたくさん出場するのに、
どうしてこの二人の対決ばかりに焦点を絞るのか・・・。
もっと見所あるでしょ?

それに、GPSなんていわばオリンピックの様子見的なものなんだから、
選手たちを煽って本気にさせて、
怪我という最悪の事態に
招いてしまうなんてことのないようにしてもらいたいですよね。
もっとマスコミも考えて報道して欲しい。
個人的には、浅田選手をはじめ有力選手は
こんな金目当ての大会になんて出ないで、
じっくり調整して欲しいって思いますもん。
でも、スポンサーとかISUとかの関係とかで
どうしても出場しなければならない。
もっと日本スケ連も選手をサポートしてあげないと。
しっかりしてくださいよ!


ながーい前置きはさておき、
高橋選手のことを少し触れましたが、
今年の男子シングルはめちゃくちゃ面白いことになってます。
まずランビエールや高橋選手の復活組の活躍がどうなるか。
高橋選手は好調のようですよね。
フィンランディア杯ですか、SP1位通過ということで
完全復活をアピールしてます。


そして、何よりもわれらがプルシェンコ!
劇的な復活です!
まずは下の動画をご覧ください。
 



これはテストスケートのSPなんですが・・・。
4-3に、3Aに、ステップからの3Lz・・・。
近年こんな鬼構成、見たことなかったなぁ・・・(遠い目)
しかも数年のブランクなどものともせずに、軽々と・・・(´-∀-`;)

ジェーニャ、はっきりいってスマン ( ゚┌・・ ゚)
わたしはあなたという人間を見くびっておりました。
やっぱりあなたは宇宙人。
凡人とははるかかなたにいる天才だということがよーくわかりました。
そもそも凡人が天才を分析するなんてあまりにもおこがましい。
天才は凡人の想像を超える存在なんですから。

いやー、それにしてもすごいですよね。
ロシア杯までにここまで戻してくるとは。。。。

とちゅうけっこうグダグダな展開もあったりして、
正直無理かなーと思っていたんですが、
さすが宇宙人。その名に恥じないことで。

4-3のコンビネーションの4回転を着氷したあとの
若干の乱れは気になりますが、
それ以外のジャンプはほぼ完璧。
4-3にしてもオリンピック本番までには完璧に仕上げてくるでしょうね。

スピン、ステップは発展段階かな。
たぶん大会を重ねていくにつれ改良すると思います。
現に2006年のときはオリンピック直前まで
曲を変えたりといろいろとやってましたから。

あと若干雑な動きも気になりますが、
テストスケートということを考慮すれば、
別にたいしたことではないかと・・・。

SPの曲を変えたのは、個人的には正解だと思います。
以前はショパンの『遺作』でしたが、
もとは映画『戦場のピアニスト』で使用されていた曲。
これは北米開催のオリンピックにはまったく不似合いな曲。
日本では『戦場~』は評価の高い映画でしたが、
北米圏ではそれほど人気はなく、むしろ不評だった映画でした。

それに、監督のロマン・ポランスキーは、
最近スイスで拘束されましたが、
淫行疑惑でアメリカ当局から目をつけられている監督ですからね。
これだけ北米に印象の悪い映画のサントラ曲を使用するのは
さすがに戦略上まずいかと・・・。

そういう意味で、『アランフェス~』にしたのは正解だったと思います。
北米系の選手って『アランフェス~』好きですしね。
また、プルシェンコ自身ジュニアの頃のプログラムでこの曲を使ったことがあるはず。
世界選手権初出場の時のプログラム曲じゃなかったでしたっけ?
プルシェンコにとっても験のよい曲だと思うんですが。


プルシェンコの復活は明らかに男子のメダル予想図を大きく変えることになりますよね。
プルシェンコがここまで復調してくると、
男子は当然4回転を入れざるを得なくなる。
なにしろ、プルシェンコが相手ですからねぇ。
彼の強みは回転不足がまったくないこと。
完全に回りきってから降りることのできる驚異のジャンプ精度がありますから。
それに軸がぶれても、しっかりと修正して着氷できる能力も備えている。
このテストスケートでも、若干3Lzが軸ブレを起こしているのに、
何の問題なく着氷できてますからね。
この場合、ほとんど減点されることはないでしょうから、
彼のミスを期待することはほとんどできない。

カナダ勢は戦略的に相当苦戦を強いられるのではないか。
チャンがどんなにジャンプの『質』で加点を稼いでも、
基礎点がまったく違うプルシェンコと戦うのは容易ではないでしょう。
4-3は基礎点13点ぐらいでしたか、
それに比べほかの男子の選手はせいぜい3-3しかやらないので、
最大の加点がついても11.5ぐらいですよね。
3A-3Tを入れるなら別ですが。
でも、チャンは3Aのコンビネーションは苦手。
これはひじょうに不利だと思いますね。
チャンに限らずどの選手もです。
高橋選手や小塚選手もしかり。

しかも、プルシェンコはジャンプの『質』という点でもそれほど悪くはないですから。
トリノのときでも3Aで1点か2点ぐらいの加点をもらっていたはず。
あの頃は積極加点ではなかったですから、
そのときであの加点ですから
本当にどうなるかはわかりません。

現に数日前に行われたCup of Russia II Rostelecom Perm では
SPで97点をたたき出してますから、
もちろん地元ロシアで行われた大会ということもあって、
ロシアの英雄であることを考慮して爆アゲ点を与えたものだったとしても、
本番のロステレコム杯での点数を考えた場合、
やはり地の利を考えれば、90点以上は出るのではないでしょうか。
そのとき、チャン陣営はどう出るのか。
これはかなりの見ものですよね。
またジュベールのときのように批判をして心理作戦に出るのか。

確かにチャンはスケーティングはプルシェンコよりも若干上ですが、
(というよりも、北米好みのスケートをする)
それぞれに長所短所があり、
チャンはディープエッジの使い方が上手いが、
幾分動きが単調になりがちなのに対し、
プルシェンコはディープエッジがやや浅いが、
エッジの浅さをむしろ生かして、
細かい動きをふんだんに取り入れることができる長所がある。
これをジャッジがどう評価するのか。
これも今後大きな見所となってきますよね。

プルシェンコの予想外の復活は明らかに
『質』重視だったジャンプの構成を激変させるものになるかもしれない。
『難度』もかなり考慮されてくるようになってくるような気がする。
ふたたび男子4回転時代が復活するのではないか。

これからがすごく楽しみになってくるかと思います。
そのときに、われらが日本選手たちがどう立ち向かっていくのかも興味ありますしね。

とりあえずは、来週以降のGPSを見ていきたいと思います。

2009/10/09

浅田真央 ジャパンオープン2009 『鐘』 考察 その2


《前回からの続き》

それと、スパイラルとスピンの短さにも若干気になりました。
たぶん最初の連続ジャンプが失敗して、
曲に余裕がなくなってしまったということもあるかと思いますが。
レベルが取れていないのが気になる。
この辺は、キム・ヨナ選手ならばきちんとレベル4を取りますから、
より細心の注意を払ってやらなければならない。

このスピン、スパイラルの短さは前から指摘されていたことです。
もう少し余裕を持ってやってもらいたいですよね。


最後に。
「鐘」の衣装がすごくいいと思いました。
紺のビロードがとても高貴な雰囲気を出していて、
浅田選手の育ちのよい上品さとよく合っていると思います。
それに、彼女の体のラインの美しさを強調しているのもいいかと。
少し大胆かもしれませんが。
でも、「大人になった」浅田真央を見てもらうにはいいかと。

新シーズンはまさに浅田選手にとって新たな幕開けという感じですよね。
「大人」の女性になった浅田真央というイメージをどこまで押し出せるか。
ここが勝負の鍵だと思います。
実際にもう「真央ちゃん」という風には呼べない雰囲気になってますよね。
「浅田選手」というひとりのアスリートになろうとしている。
それを応援できればなと。

曲が暗すぎる、地味で盛り上がりに欠ける。
もっと華やかで明るい曲がいい。
浅田選手には「春のお姫様」のような雰囲気が似合うという意見がありますが、
わたしはそういった意見はちょっとどうかなと思います。

確かに浅田選手は「ノクターン」のようなみずみずしい、
やわらかい雰囲気の曲が似合うことも知っています。
そちらのほうがより彼女らしいとも。
しかし、浅田選手ももう19歳。
いつまでも少女の頃のような表現をすることはできないと思います。
ましてや、才能のある選手ならば表現の領域を
もっと広げていきたいと思うのは当然のことです。
そして、浅田選手がそのことを誰よりも渇望しているということも。
ファンはそれをむしろ応援してあげるべきではないかなーと思います。

わたしたちは浅田選手を「春のお姫様」のようだからもっと華やかな曲が似合うといいますが、
それはわたしたちの願望なのであって、
浅田選手自身がそれを望んでいないのではないかと思うんです。
「浅田真央シリーズ」を読んでると、
「大人」の浅田真央を表現したいという浅田選手の本音がたびたび記されています。

わたしたちはむしろこの「春のお姫様」のイメージを
彼女に押し付けているのではないかと考えることがたびたびあるんです。
確かにそういう雰囲気のある彼女ですが、
それはわたしたちが勝手に考えるイメージであって、
そのイメージから外れることを何よりも恐れているのは
他ならぬわたしたちのほうではないかと。

そして、わたしたちがそのイメージを押し付けるあまり、
浅田選手が逆に苦しんでいるんだとしたら・・・・。

確かにオリンピック・シーズンですし、冒険するのはよくないと思いますが、
逆に既存のイメージをそのまま表現して、
果たしていい評価を得られるかどうかも疑問です。
どう考えても、キム・ヨナ選手のほうに地の利があることは明らかですし。

それならば、浅田選手の信じること、やりたいと思うことを
最後まできちんと見守って、応援していきたい。
わたしはそう思います。

彼女の鳴らす「鐘」がバンクーバーにも響き渡りますように。





2009/10/08

浅田真央 ジャパンオープン2009 『鐘』 考察 その1


すっかりご無沙汰してしまいました m(o´・ω・`o)mペコリン

前回の更新が8月ですか…。

プルシェンコの特集をやるやるといいながら、まったく更新せず…
まさに「やるやる詐欺」…

実はですね、新ブログのほうではチョコチョコと更新していたんですよね。
もともとこのブログは洋楽のアーティストを紹介するブログでして
フィギュア関係は副産物というか、
少し本業に戻らせていただいたというか。
最近ハマってしまったバンドがありまして、
そちらのほうの特集に全力を尽くしていたというか…(´-∀-`;)
本当に申し訳ありません。
けっこうコメントなんかもいただいていたのに、返すこともしないで…。
いったいなんて無礼なやつなんだ、わたしは……( ̄。 ̄;)

実はこっちのブログ、ここ最近見てもいなかったのです。
ですが、10月にもはいりましたことですし、
まさにフュギュアスケートの新シーズンの幕開け!
 ということで、こちらのブログでも更新を行っていきたいと思っております。
 私見だらけ、間違いだらけの拙いブログですが、
もしよろしければお付き合いくださいませ。

ではでは、早速ジャパンオープンで初披露となった浅田選手の「鐘」を見てみましょう。





すっごい鳥肌…

いったい浅田選手はどこまで進化するんでしょうか。
空恐ろしいとしか言いようがない。
19歳の女の子がここまでこの重厚な音楽を表現するとは、
タラソワってホントすごいコーチなんだなーと感心させられてしまいます。

このFSにはいろいろと批判ががあるのは知っていますが、
個人的にはこのプログラムは大━゚+。(〃▽人)。+゚━好きです。

というより、この難プロを見て、
タラソワは浅田選手をプルシェンコにしたいんだなというのがよくわかるというか。
前々から思っていたことなんですが、
タラソワの振り付けを見ていると、
時々これはプルシェンコにしかできないいんじゃないか
と思わせるような振り付けがあったりして、
彼女のなかで、自分のかなえることのできなかった
「夢」を浅田選手でかなえようとしているんだなと思っているのかなと。

どういうことかというと、

タラソワといえばたくさんの金メダリストを育てている名コーチとして有名ですが、
ですが、あまたいる弟子のなかで
真の「天才」という選手はいなかったと思うんですよ。
みな才能ある選手でしたが、「天才」はいなかった。

ヤグディンがいるじゃんとおっしゃる方もいるでしょう。
ですが、ヤグディンは才能ある選手ですが、
「天才」とはいいがたいと思います。
むしろ「秀才」といったほうがいい。
それに、彼には「恨み」とかそういう怒りのパワーが強かった人だと思うし。

タラソワ自身もたぶんヤグディンのことを天才だとは思っていないと思う。
数年前のインタビューで、わたしがあれッと思ったことがあって、
「天才だと思う選手は誰ですか?」とタラソワにきいたときに、
彼女は「プルシェンコ」と答えたんですよね。
わたし、このとき意外だなーと思ったんです。
わたしは絶対に「ヤグディン」と答えると思っていましたから。

タラソワはやはり腐ってもコーチで、
確かにヤグプル時代にはヤグディンをかばって
プルシェンコを下げるような発言をしていましたが、
その一方では、ひじょうに冷静な目で二人の才能の差を見ていたんですよね。
プルシェンコのほうがヤグディンよりも上だということを彼女は知っていた。
だからこそ、こういう発言が出てくるのだろうと。

ヤグディンにとっては非常にショックな発言ですが、
でも、やっぱりコーチという存在は才能ある選手が近くにいれば、
その選手を育ててみたいという欲望があると思うんですよね。
特にライバルでもあったミーシンが手に入れている「天才」を
タラソワは手に入れることができなかったのですから、
浅田選手に「天才性」を見出し、
その天才を心ゆくまで育ててみたいという気持ちがあっても不思議ではない。
むしろコーチの性のようなものさえ感じる。

タラソワと浅田選手はそういう意味でまさに理想の組み合わせなのでしょう。

タラソワの浅田選手の入れ込みようは、
この「鐘」というプログラムにもよく現れている。
これはまさに「女王のプログラム」であって、
その辺のフィギュアスケーターが滑れるプログラムではない。
キム・ヨナ選手のほうが雰囲気的にもあっているという意見もありますが、
個人的には、キム選手には無理だと思う。
確かにこの曲のダークさという点ではキム選手にはあってますが、
この曲は暗さだけでは表現しきれないたくさんのものが含まれている。
「荘厳さ」「神々しさ」といったものも表現できなければ。

しかし、浅田選手は見事にこの「荘厳さ」「神々しさ」を表現してるんですよね。
特に最後にステップはすごすぎる。
わたしはこのステップを見て
初めて浅田選手に「畏怖」を感じました。
こういう神の領域に達するような表現を
19歳の女の子がすることができるというのは
本当に浅田選手の努力には敬服です。
カプリースのときから表現力がアップしたなと感じていましたが、
はじめて、わたしは浅田選手を見て、「凄絶さ」を感じました。

ジャンプの失敗に関しては、
本人の体調不良もあったことですし、あまり気にするべきではないかと。
しかも、こんなお披露目試合、誰が本気で滑ったりしますか。
まだまだみんな調整中でしょう?
小塚選手だってジャンプミスしてたし、
本当にこれから。
何よりも本番のオリンピックでどれだけ完成させられるかですから
それほど心配するほどでもない。

あと、ジャンプ構成が去年と同じだったという批判がありますが、
わたしは、このシーズンに、逆に違った構成で行うのはよくないと思います。
タラソワもすでに織り込み済みでしょう。
浅田選手に足りないのは「安定感」です。
なかなかジャンプを完璧に(特に回転不足なしで)飛ぶことができない。
SPを「仮面舞踏会」にしたものも、
ここ最近出遅れがちになっていたSPを慣れ親しんだ曲で行うことによって、
少しでもSPに慣れてもらうようにとのタラソワの配慮でしょう。
このジャンプの安定感を確実なものにするためには
やはり去年と慣れ親しんだ構成で行くのがベストだと思います。
かのプルシェンコだって、あれだけ完璧にジャンプを飛べたのは
ステップなどの細かな構成を変えても、
ジャンプ構成などの大まかな構成を変えなかったというのも大きいと思います。
彼のプログラムをすべて分析してみても、
ジャンプやステップの大まかな構成はなにひとつ変わっていない。
難度の高いジャンプを最初に持ってきて、
最後にステップという構成は彼の長いキャリアのなかでほぼ変わらなかった。
タラソワもそういうことを考えて、
あえて浅田選手のやりやすい構成できたのだと思います。

ただ個人的に思うのは、サルコウはいらないかなーと。
果たしてあのジャンプをやるメリットはどこにあるのか。
それほどGOEも稼げるわけじゃないし。
あそこはループでいいんじゃないかな。
あと、3Tからの2Aですが、
なぜ2A-3Tにしなかったのか。
きっとまだセカンドの3Tが完璧なものではないかもしれないですよね。
ルッツを入れなかったのもまだまだ完成度が低いのかも。
練習では入れていると思うんですが、
実際の試合で、通しでルッツをやると、つなぎ等の関係から
あまり上手くいかないのかなーと思ったり。
場数を踏んで、慣れなくてはいけないのですが…。
ルッツはあきらめたほうがいいのかな。
本当に憎っくき新採点ルール…(^ω^;)

それとも、最初の試合ということを考慮して、
あえて去年と同じ構成にしたのかもしれませんしね。
緊張しやすい浅田選手を少しでもリラックスしてもらおうと
構成を同じにしたのかもしれないし。

たぶん試合を重ねてゆくにつれ、
ジャンプ構成を若干変えるかもしれませんよね。

またはセカンドの3TはSPのみという可能性もあるし。
今回のお披露目で回転不足が多かったことを考えても、
まだまだ厳しい部分があるのかな~。

あと心配なのは、最初の3Aに入るときがちょっと・・・。
つなぎを多く入れないとならないので、
どうしても助走が短くなってしまう。
前の仮面のときは助走が長すぎるという批判がありましたが、
実はあれぐらいの助走がなければ
浅田選手の場合は3Aを飛べないのではないか。
たぶん練習では上手くいっていると思うので
大丈夫だと思いますが。
難度の高いジャンプをやるからにはそれなりのリスクは覚悟しなければなりません。
果たして短い助走で3Aのコンビネーションはできるのか。


《続く》

2009/08/19

プルシェンコ最新映像 Super Class on Ice



大変お待たせして申し訳ありません。

16日にやるとかいっておいて…
やるやる詐欺になってしまいましたが。

今日は本当にやりたいと思います。

夜に。

まずはじめに最新映像を見ながら、近況の分析・考察をしていきましょう。



これは今月2日にソウルで行われたアイスショーでの
今シーズンで行う予定の新プログラムです。

考察といっても、あまり書くことはないのですが。
とにかくがんばってねとしか…

なんか投げやりになってきたな…(;´Д`A ```


練習中に怪我をしてしまったそうですが、
やはり相当無理をしているみたいですね。

前にも書きましたが、いくら天才・プルシェンコでも
3年半のブランクを取り戻すということは容易ではないと思います。

ファンの方は楽観的に
プルシェンコだったらすぐに遅れを取り戻せるといってますが。

その『遅れ』を取り戻すための課題は山積されたままです。

まず、体重問題。
だいぶやせたとはいえ、黒の衣装を着てやっとなんとかやせて見える程度ですから。
最近2002年の映像を見返していたんですが、
あの頃と比べたらまだまだ太いです。

あの当時は相当細かったとは思いますが、
しかし、トリノの頃でもけっこう細かったと思いますよ。
絶対70㎏はなかったと思います。
今この映像を見る限りでは、まだ70はあるかと。

それと、ルッツの問題。
3回転のルッツがなかなか決まらない。
いままでだったらアイスショーでも軽々と決まっていたのに。
リンクが狭いから、
怪我をしているからというのは理由にはならないと思いますよ。
トリノ以前だったらリンクが狭くてもルッツはきちんと飛べてましたから。
ルッツの成功率が確実に落ちてきている。
プルシェンコはルッツの得意な選手でした。
わたしが見る限り、試合でルッツをすっぽ抜かしたりしたことはなかったと思います。
ジュニアの頃はわかりませんが、
少なくともシニアになってルッツを失敗したところは見たことがない。

それが、復帰してからだんだんルッツができなくなってきている。
フリップのエッジがだんだんアウトになってきていて、
リップになってきていることと関係があるのかなぁ。
エッジの矯正云々ということではなく。
おそらく矯正はしていないと思うんですよね。
この期に及んで、エッジを矯正しても。
どうせオリンピックシーズン期間限定の復帰だと思いますから、
いまさらエッジを矯正するとは考えにくい。
だとすると、もしかしてジャンプ自体の精度が下がってきているのかも。
劣化しはじめているということですよね。
厳しい言い方ですけど。

プルシェンコはネ申のようなスケーターですが、
彼だとて年齢には打ち勝てません。
年齢に伴う体力の低下がジャンプの精度を下げてしまっても
それは仕方がない。
むしろどこまで劣化と戦い、それに抗うかにかかっている。
スケーターって男子であれ、女子であれ、
常に劣化との戦いだと思うんですよね。

プルシェンコもスケーターとしては当に盛りを過ぎていますし、
けっこう厳しいところがあるのではないかと。
必死にそういう部分とも戦っているというのはわかるのですが。
だからこそ、無理をして足を痛めてしまうんでしょうし。

トリプルアクセルは完全に取り戻してきていると思いますが。
ただね、いちども見たことがないんですよね、コンビネーション・ジャンプを。
もちろんアイスショーだからということもあるんでしょうが。

しかし、個人的に思うことなんですが、
3Tをつけられないでいるんじゃないかという気がしてならないんですね。
いちおう単発では戻してはいるけれども、
コンビネーションがつけられるレベルではない。
もしできているのなら、アイスショーでも披露すると思うんですよ。
プルシェンコの場合。
昔は、ひどい怪我をしていたときでさえ、
バンバンとコンビネーションジャンプを跳んでましたからね。
でも、跳んでいないということは、できないということではないかと。

もちろん練習ではしきりに跳んでいるのは知っていますよ。
でも、こういう公の場所で跳ぶのと、練習で跳ぶのとでは違うでしょう。
彼の場合練習のほうがもっとすごいジャンプを飛んでいるんですから(4-4とか)。

そういうことを考えても、ちょっと厳しいんじゃないかと。


なんかね、ミーシンも最近あきらめてきているんじゃないかなと思うんですよね。
こういう記事を読んでいると、
たぶんミーシンのなかで復帰は間に合わないと思っているんじゃないかと。
「プルシェンコの熱意には感謝している」って、
競技の復帰を断念してしまった選手に対してかけてあげる言葉であって、
これから復帰しようとしている選手に対してのものではないでしょう。

まだいろんなことが滞っている感じがして悪寒です。

個人的には、いまも復帰には反対ですが、
でも、彼ががんばるといった以上は応援するつもりでいます。

ですが、プルシェンコにとって「復帰」というのは、
ただ試合に出場するということではなく、
試合に「勝つ」ということだと思うんですよ。

もちろん彼は表立っては何もいってはいません。
試合に出場できれば満足だと発言しています。
しかし、あれだけ負けず嫌いの彼が
競技復帰だけで満足できるわけがない。
どうにかして優勝、または最低でも表彰台を目指しているはず。

そういう強い激しい思いがなければ、
試合になんて出れないと思うんですよ。
競技の厳しさはプルシェンコ本人が誰よりも知っているはずです。
あのヤグディンと壮絶な死闘を繰り広げてきたのですから。
ああいう戦いをしてきた人が、
いいかげんな気持ちで競技に復帰しようなんて考えていないはずですよ。
心のなかでは絶対に優勝を狙っているはずです。

逆に、そうでなければ試合になんて出ちゃいけない。
刺激を得られるから試合に出るんだなんて
いいかげんな気持ちで復帰されたら、
優勝を目指しているほかの現役の選手たちに対して失礼です。

わたしは、その点ではほかのファンの方たちの楽観論には賛同しかねます。
もちろんファンの方はわたしなんかよりも、
ずっと心のなかで彼の優勝を願っていることは知っていますが。


ただね、こういう写真を見てね、
気になっちゃったんですよ。
本当にプルシェンコは復帰を望んでいるのかと。
ここまで緩みきってしまったプルシェンコを見てしまうとね。

もちろん怪我ということもあるでしょうし、
時差ボケで眠たかったというのもあるだろうし、
そばに最愛の恋人がいたから、
自然と「素」の自分が出てしまったということもあるでしょう。

しかし、それでも以前のプルシェンコが
アイスショーの時でさえも、こういう姿を見せたことがあったかどうか。

わたしはニワカファンなので、リアルタイムではわかりませんが。
ですが、ファンの撮影した写真等で見る限りは、
たとえアイスショーであっても彼にはどこか近寄りがたい何かがありました。
氷帝としてのオーラだけではなく、
どこか「緊張感」が彼の周りを取り巻いていたように思うんです。

それがね、あんまり見えてこないんですよね。
たぶんね、ミーシンもそのことをわかってると思います。
周りの人もね。
だけど、いえないんでしょうね、本人に。
キム・ヨナとはまたべつのケースでしょうけど。

プルシェンコという人は、ご存知の通り、
子供のころ大変苦労した人です。
生まれも育ちもよくなくて、いつも貧乏で、
しかも、最悪なことに子どものときにソ連崩壊とぶつかってしまったから、
余計辛酸をなめたというか。
そういう彼が苦労して、血のにじむような努力をして
「国の英雄」にまで成り上がったのですから、
そういう彼の不幸な生い立ちを考えたら、
厳しいことをいうのはあまりにもかわいそうだろうと思って、
何もいえなくなって、結局みんな甘やかしてしまう。
それはかえってよくないと思うんですがね。
しかし、むずかしいんでしょうね。
両親ですら何もいえないんですからねぇ。

でもね、絶対いつかは誰かがいわなくちゃいけないと思いますよ。
「いまのままではだめだ」と。
かろうじてあの恋人ができるかですね。
どういう思惑があるにせよ、競技復帰を促した人ですからね。
がんばって厳しいことを言えればいいんですが。

彼は猫みたいな人だから、
ほめて甘やかさないとだめなタイプといいますが、
でも、どんな猫でも「しつけ」は大事ですからね。
絶対誰かがしかるべきときにきちんとしかってあげないとね。

自分の乏しい経験からいっても大事なことですよ。


2009/08/17

スイマセン、すでに発表されてましたね・・・orz



知らんかった…( ̄。 ̄;)

もうすでにキム・ヨナ選手の新プロ出てましたね。

まあ、なんと世の流れの速いこと。

って、わたしがちゃんと情報をチェックしていなかっただけなんですが(;^ω^A

↓↓↓↓↓

キム・ヨナ、今季は「007」で舞う


ショートが「007」で、フリーがガーシュウィンですか。

なんかどちらも彼女に合わないような…

彼女ってどちらかというと、
もっとクラシカルな曲があっているような気がするんです。
こういう現代的な曲って似合わない気がする。

先日リアーナの「don't stop the music」のEXを披露していましたが、
ぜんぜん音楽のリズムに乗れていなくて、
体の硬さだけが目立っていました。

彼女は女優型というか、陶酔型のスケーターで、
音楽にすんなり入っていけるようなドラマチックな曲にしないと、
ちょっと厳しいんじゃないかな。

たぶん既存のイメージをぶち壊そうとしたのでしょうが。

確かに浅田選手の選曲も斜め上なんですが、
でも、重厚な音楽という点では
『仮面舞踏会(フリー)』と『鐘』は共通点があり、
それほど路線としては外れていないと思うんですよね。

もちろん浅田選手の側にも
既存の彼女のイメージである、
華やかで、優雅な、どちらかというと春のお姫様的なイメージから抜け出して、
『一人の大人の女性』である彼女を見てもらいたいと思っているのでしょうが。

これは『浅田真央』シリーズの本で
しきりに彼女が言っていることです。

わたしもはじめはどうかなと思いましたが、
いまはこのプログラムに賛成!(´∀`∩です。


しかし、キム・ヨナ選手はどうでしょう。

もしかして、あの北朝鮮が舞台になった007の映画の音楽を使うのかな。
だったら既存のイメージどおりでしょうかね。

前の『死の舞踏』がネ申プロだっただけに、
逆にこの選曲は厳しいのではないかと。

ただキム陣営も直前まで発表しないと言っていたにもかかわらず、
この時期にプログラムを公表したのは
明らかに浅田選手を意識してのことでしょうね。
浅田選手が早めにプログラムを発表したので、
キム陣営も対抗するためにプログラムを公表せざるを得なかった。

かなりのプレッシャーをかけられたと思います。


それと、話は外れますが、
いま、中央日報で偶然、この記事を見つけたのですが、

↓↓↓↓↓

浅田真央が最高難度の技に挑戦、その理由は?

このソウル市のスケ連理事って馬鹿じゃなかろうか。

「表現力でキム・ヨナに劣る浅田にとってこういう選択しかないのかもしれない。
しかし浅田はアクセルなどジャンプに問題が多く、
今季から審判がダウングレード表示を見られなくなる点が
浅田に不利に働く可能性がある」

と解説していますが、浅田選手のことをいろいろいう前に
まずは自分の国の選手を心配したほうが良いかと。

プログラムの公開といっても曲だけで、
振り付けを公開できないというのは、
たんにほかの選手に知られたくないという事情が働いているだけではない気が…。

さっきも書きましたが、エッジの矯正は簡単ではありませんからね。
先のアイスショーでのジャンプのすっぽぬけを見ていると、
あと2ヶ月でジャンプを完璧に仕上げられるのか疑問です。

韓国の人って、いい意味でも悪い意味でも楽観的というか、
どうして自国の選手のことをこうも高く評価できるのでしょう。
まるでキム選手に敵はいないといった書き方ですが、
浅田選手はさまざまな問題を克服しつつあり、
それどころか、安藤選手やロシェット選手もかなりのところまで仕上げてきているはず。

逆に、今シーズンは彼女にとって厳しいシーズンになるのではないかと…

なんていうのかな、韓国の人って自分たちの弱点を見ないあまり、
逆に墓穴を掘ってしまう傾向にあるような。。。。

サムソンなんていい例だと思うんだけれど。

2009/08/16

2010 バンクーバー五輪 フィギュアスケート メダル展望-明暗を分けつつある? 浅田真央とキム・ヨナ その③-



《その②からの続き》

また、セカンドの3T対策もしっかり行っているようですね。

わざわざテレビ放映させるぐらいですから、
かなりのレベルまで完成させてきているんでしょうね。

おそらく3F-3Tを考えていると思います
そして、3A-3Tも。


当初、浅田サイドはプログラムの発表を
シーズン直前前行わないと発表していましたが、
すぐさま撤回し、比較的早い段階で発表したのは、
浅田選手の調子が思った以上に良い状態にあるためだと思います。

タラソワの戦略がスムーズにいっている証拠ではないでしょうか。

テレビで浅田選手の近況を放映するのは、
他の選手にプレッシャーを与えるためです。

スポーツの世界にも情報戦というのはあるわけで、
ライバルの選手の出来を知るというのは、
相手の戦略を知る上でも重要です。
また、盛んに情報を流すことで、
相手にプレッシャーをかけることもできます。

楽天の野村監督は、けっこうこういったメディア戦略を使うそうです。

名コーチ、タラソワもそういう戦略を踏まえたうえで、
盛んに情報を流しているんだと思います。

現に浅田選手の調子は上向いていますし。


ただ、残念なのは、ルッツの場面が放映されなかったこと。
思ったよりも上手くいっていないのかもしれません。
昨シーズンは矯正できたことを盛んに流してましたが、
今年に入ってまったくないのは、
おそらくまだ人に見せられるレベルではないのではないかと。

エッジの矯正というのは、本当にむずかしいんだと思います。
おそらくどんな名コーチでも完全に矯正できないのではないか。

わたしは以前ミーシンならできるかもと書きましたが、
プルシェンコの出来具合を見ると、
あのジャンプの名コーチである彼でさえもむずかしいんだなと。

考えてみれば、エッジの矯正を大きく問題視したのは
ここ最近のことです。
確かに旧採点システムでもそれなりにエッジエラーは問題になってましたが、
eがついて減点されるなど厳密に点数に反映されることはなかった。
そのため、コーチたちもエッジエラーをそれほど気にせずに指導していた。

しかし、エッジエラーが問題視されるようになって
コーチたちはエッジの矯正を試みたが、
選手たちは思いのほか上手くいかなかった。
それどころか、ほかのジャンプの調子まで狂わせてしまう始末。

おそらくキム選手も同じではないでしょうか。
オーサーもキム選手なら簡単にエッジを矯正できると考えていたのでしょう。
しかし、思いのほか矯正が上手くいかず、それどころかルッツも危うくなっている。
キム陣営もひそかに頭を抱えているのではないでしょうか。

浅田選手もこのルッツのエッジの矯正に関しては厳しいのでしょう。


それでも、浅田選手には3Aがありますから、
ルッツが飛べなくてもさほど問題ではない。
むしろアクセルのほうが基礎点が高いのですから。

もちろんタラソワもすでに織り込み済みでしょう。
ルッツが最終的にだめでも、3Aを2回跳べばいいわけで。
すでに昨シーズンでトライしているわけですし、
DGはともかく、着氷はできていますしね。

もちろん最後までルッツの可能性は捨てないと思いますが、
最終手段として飛べないときは、3A2回でいくと。


タラソワのシナリオは、おそらく、こうです。
フランス大会で、3F-3loをやらせてDGをとられたら、
ロシア大会かGPFでセカンドを3Tに変える。

そして、3Lzが飛べなかった場合は
コンビネーションジャンプを3A-2Tに変えて、
単独の3Lzを3Fに切り替えると。

これはSP、FPも基本線は変わらないのではないかと。

サルコウはもうやらないでしょうね。
ループがあるので、わざわざやる必要もないですし。
特に点数の高いジャンプではないですから。

浅田選手の優位なところは、
難度を下げられるということ。

最終的に調子が狂いまくって
ジャンプが飛べなくなっても、2Aを3回跳べば済むことですしね。

逆に、キム選手はもう構成を下げようがないですから。
ループは飛べない。フリップもやばい。ついでに、ルッツも危うい。
これでサルコウが回転不足を取られた日には・・・。
もうどうしようもないですよね。


なんというか。
まだシーズンインまで2ヶ月ありますが、
すでに二人の選手の明暗が分かれつつあって、
すごく面白いですね。

2010 バンクーバー五輪 フィギュアスケート メダル展望-明暗を分けつつある? 浅田真央とキム・ヨナ その②-



《その①からの続き》

キム選手はエッジ対策としてコンビネーションジャンプを
フリップからルッツに変えるといっていますが、
これはあまりいいことではないような気がします。

なぜなら、キム選手はシニアに上がってほとんどといっていいほど
ジャンプの構成を変えたことがないからです。
3年間も同じ構成でやってきたものを
いきなり変えてしまうというのは、
本人の調子を逆に狂わせてしまうような気がするのです。

エッジ矯正の問題を抱えているにもかかわらず、
それに加えて、いままで慣れ親しんできた構成さえも変えなければならない。

これは思っている以上に大変なことではないかと。

それに、キム選手はそれほど器用な選手ではありませんから。

エッジの矯正というのは、思っている以上に簡単なことではないと思います。
あの浅田選手ですら、最終的にルッツを跳ぶことができなかったのですから、
浅田選手よりも不器用なキム選手が、果たして矯正をたやすくできるかどうか。

昨シーズン、キム選手のエッジエラーがさほど問題にならなかったのは、
逆に彼女を不利にしてしまったように思います。
もし2007年辺りにeがついていれば、
安藤選手のようにワンシーズン棒に振っても、
エッジの矯正ができたでしょうに。




一方の浅田選手ですが、調子ははかなりよさそうです。




まず驚いたのは、2:43辺りからの3A。
すごくきれいなジャンプ。まるでプルシェンコの3Aみたい。

いつも2Tのコンビネーションをつけるときに回転不足になりがちだった3Aが
きちんと回りきってから降りることができるようになっている!?

これは明らかに筋トレの賜物でしょうね。
浅田選手の3Aには、

①いつもツーフットで降りてきてしまう。
②どうしても、ほんの少し回転不足になってしまう。

という問題があったのですが、

これは筋力不足ということと密接な関係があって、
腹筋や背筋がきちんと鍛えられないと、
着氷したときにフリーレッグをあげられないまま、
両足で着氷してしまいがちになるそうです。

しかし、昨シーズンから筋トレを導入した結果、
筋力が鍛えられて、これらの問題点がすべて解消されました。


タラソワの戦略として、
まず第一に3Aを確実に跳べるようにするということがあったと思います。
しかし、昨シーズンまでは残念ながらジャンプの精度に問題があった。
もちろん成長期とぶつかってしまい、
ジャンプの軸がぶれてしまったということもあります。

タラソワは、その問題を筋力の不足にあると見抜き、
浅田選手のコーチになる代わりに、専属のトレーナーをつけるよう依頼しました。

また、より確実に飛ばせるために、
実際の試合でよりたくさん飛ばせる必要がありました。
タラソワは、おそらく、DGはあまり考えなかったと思います。
とにかく実際の試合に飛ばせて、きちんと着氷できるんだということを
浅田選手自身に実感させる、または、自信も持たせる。
そちらのほうが大事だと考えたように思います。

浅田選手はシニアに上がってから、
ステップからの3Aというかなり無駄な試みをしてしまった結果、
本当の3A自身も飛べなくなってしまってました。
そして、彼女自身もたぶんもう3Aは飛べないのではないかと
自信を喪失していたと思います。

しかし、タラソワはあえてひとつのプログラムで、
二つの3Aを入れるという難題を課した。
そうすることで、浅田選手の3Aへの自信を取り戻させ、
かつ、確実に飛ばせるよう仕向けたのです。

また、2回飛ぶということは、ひとつは3Aにコンビネーションをつけるということです。
そして、コンビネーションジャンプにできれば、かなりの強力な武器になります。
3A-2T、または3A-3Tは、
現役の女子選手のなかでできる人はいないのですから。
基礎点は高くなるし、決まればジャッジの印象は高くなるし、
かなりのメリットになるかと。

それらのことをすべて考えた上で、
昨シーズンは、あえて難しい内容の『仮面舞踏会』をやらせた。


タラソワという人は、フィギュア・ファンならご存知の通り、
オリンピックシーズン前は
鬼プロをやらせて選手を徹底的に鍛え上げさせることで有名です。
荒川静香さんしかり、クーリックしかり。

クーリックのオリンピック前のプログラムは本当に鬼ですよね。
イーグルからの3Aって…。プルシェンコでも見たことがないわ


これは余談なんですが、浅田選手ってクーリックに似てると思うんですよね。
浮世離れした雰囲気だけではなく、ジャンプの質とか、スケーティングのやわらかさとか。
たぶん、この二人は同じ質を持ったスケーターだと思います。

田村明子さんの『表情の光と影』という著書に、
「クーリックは神のごとくジャンプをする」と
ボイタノに解説されていたと書かれてましたが、
落下傘をつけて降りてくるかのように、ふわっと着氷するというのは、
浅田選手も同じですよね。
ふわっと羽が舞いあがるようにジャンプして降りてくる。
たぶん二人ともひざと足首が柔らかいんだと思います。
これはスケーターとしては絶対に必要なものらしく、
織田選手も奇跡のように柔らかいひざの持ち主なんだそうです。


実はタラソワが浅田選手のコーチを引き受けたのも、
そういうクーリックと似た資質を浅田選手に見出したためかと。

すでにクーリックを指導してオリンピックで金メダルに導いた実績がありますし、
似たもの同士であれば、同じ指導が可能です。

つべのこの動画にクーリックの筋トレの場面が出てくるのですが、
なぜか浅田選手の筋トレ場面を思い出してしまいました。

《ううっ、二つに分けても終わらなかった。また③へ続きます》