2009/11/21

劇的復活!-氷帝の帰還- プルシェンコ ロステレコム杯 FP考察 



お待たせいたしました。

次はFPです。

佐野稔解説バージョンでお楽しみくださいwww




感想は・・・、ほぼSPと同じなんですが。

正直、SPを見たときまだそれほど彼の復帰を信じていなくて
(ごめん、ジェーニャ ホジホジ( ゚┌・・ ゚)スマン)
「まぐれ」ということもありうると思っていたのですが・・・

やっぱり宇宙人は宇宙人でしたwww
地球に戻ってきても宇宙人の役割をしっかりと果たしておりました。

やっぱ、この人・・・天才だよね。

理屈とか常識といったものをかるーく超えてしまうんだよね。
ひとりだけ別の次元にいるような・・・
「ような」ではなく、実際いますよね。
しかも、それが4年たったいまでも異次元にいるわけで・・・

わたしもそう思いましたもん。

このヒト、いったい何なの?  ガクブル((ノ)゚Д゚(ヽ))ガクブル って。

だってね、考えてみてくださいよ。
ほかの選手がどれだけ4Tを飛ぶことに苦労しているか。
いまの若手の選手なんて、ほとんど飛べていないじゃないですか。
もちろん、いまの採点システムではわざわざ4回転を飛ぶ必要はありませんが、
それでも、まともに4回転を飛べる選手はいない。

同じロステレコムに出場していた小塚選手を見れば分かるじゃないですか。
単発の4回転を入れるだけでもひじょうに苦労をしている。
織田選手だってそうですよね。
練習であれだけクリアーな4-3-3を跳べても、
実際の試合ではできないんですから。

でも、このエフゲニー・プルシェンコという怪物は
約4年という選手にとっては長すぎるブランクをものともせずに、
昔と同じように、それどころか、トリノの頃よりもさらに精度の高い4Tを飛んでいる。
26(試合当時)歳の、スケーターとしては盛りのすぎた、高齢の選手がですよ。

いかにプルシェンコという選手が傑出しているかがよく分かります。

もはや理屈ではないんでしょうね。
体に染み付いた感覚が彼に4回転を飛ばせているんでしょうね。
コーチのミーシンがプルシェンコ復帰の最大の障害が「体重だ」といっていましたが、
彼のいっていた意味が今ではよく分かります。
タイミングとかスキルとか、そういったものは問題ではないんです。
それだけ彼の4回転の技術は絶対なのでしょうね。

なんという恐るべき才能・・・

プルシェンコを見るにつけ、浅田選手との差を思い知らされます。
もちろん彼女も天才なのですが、天才の次元が違うというか。
彼女はまだまだ発展途上だなと。
なんども同じことを書いてしまいますが。
ですが、だからこそ、彼には『宇宙人』というあだ名が付いているわけで。

そのほかのジャンプもすべてよかったと思います。
3Aもすばらしいですよね
すごく高さがあって、幅もあり、軸の取り方もよい。
佐野稔さんも「うめぇ!」と褒めておりましたwww

フリップはちょっとアウト気味だったかな。
かなりフラットに戻してきてはいるとは思うけれども。
エラーは取られていませんが、加点は少なかったですよね。

やっぱりプルシェンコ級の選手になると、
多少エッジに問題があってもジャッジは無視するんでしょうかね。
パトリック・チャン選手は明らかにそうですよね。
ジャンプの見栄えがひじょうにいいので
多少のエッジエラーがあってもジャッジは不問にしてしまう。
でも、あのプルシェンコにeなんてつけたら、
ロシアスケ連は抗議するだろうし、またプルサイドも黙っていないでしょう。
プルシェンコ対しては、ジャッジは「不可侵」って感じがするな。
まあ、ルールを変えたただ一人の選手ですからね。
手紙ひとつ書いただけで、コンボのルールが2つから3つに変わったんですから。
プルシェンコにはいちゃもんをつけられないのでしょう。

プログラム全体の構成もそれほど悪くはないのでは?
選曲も悪くはないと思いますよ。
最初どうなることやらと思いましたが。
意外にまとまってるし、プルグラムなのはお約束としてww、
マートンはいい仕事をしたと思いますね。
何十回と書き直しをさせられた成果が出ているかとwww
SPよりもいいんじゃない?
むしろSPの曲はかなりの手直しを必要とするかと思います。
あの、豚切りな曲つなぎはどうかと・・・
選曲自体は問題ないと思うんですよ、
やはり『戦場のピアニスト』はヤバイですからね。
ポランスキー監督、捕まっちゃったし (´-∀-`;)

難度の高いジャンプを前半にまとめて飛ぶのはいまさらって感じだな。
トリノの時だってそうだったし。
後年のプルシェンコのプログラムは、体の負担を考えてすべてそうしてましたから。
特に問題はないかと。
いろいろと批判はあるかと思いますけれども、
4回転を飛ばないで無難にまとめるよりはずっとましなわけで。
むしろ27歳になったプルシェンコが4回転を2回入れようとしていることを評価したいですね。
腐ってもクワド厨なんです。

ステップだって二日前に急遽こしらえたものにしては、それなりにレベルは取れていたし、
スピンも、最後はスタミナが切れて回転が遅くはなっていましたが、
レベル取りには問題はなかったし、それほど悪くなかったかと。
シットも以前よりも浅くはいっていたし、
バリエーションもレベルを取れるよう構成されていたので、
このままでもいいのではないでしょうか。
個人的にはドーナツを見たいですけれどもね。

ただ、SPもそうでしたが、
つなぎの部分についてはもっと改善しなければなりませんよね。
TRがSP同様6点台ですからね。
チャンのプログラムに比べたら、かなりスカスカだしwww
ですが、これもきちんとバンクーバーまでに直してくるとは思いますけれども。

あとコンボも、3連続コンボがなかったので、そこをどうするのかが問題かな。
本人としては4-3-2を入れたいと思っているのでしょうが。
ただ4-3-2ってどうなんでしょうかね。
もちろん一ファンとしては4-3-2を見たいですが、
加点とかTESという点で果たしてメリットがあるのかどうか。
4-3をより正確に飛んで2点の加点をもらうほうがいいような。
きっと4-3-2を正確に飛んでも、
せいぜい1点ぐらいしか加点が付かないような気がするんですよ。
それならば、より正確な4-3を飛んで、
体調が許すのであれば、もうひとつ単発の4回転を
入れたほうが点数的にはお得なような。
いまのルールって簡単なジャンプをより正確に飛んだほうが有利ですからね。
でも、3-2-2はプル的にはプライドが許さないだろうな。
よほどのことがない限り、入れてこないと思いますね。
もし入れるとしたら、彼の怪我の具合がよくないときだけかと。
たぶん想定さえもしていないんじゃないかな。

あと、スタミナも気になります。
最後はほとんど流していただけだったので。
スピンの回転が遅くなっていたし。
まあ、これも直してくるとは思うんですがね。
本人も「7割の出来」といってますし、
スタミナ、コンボ等の問題点も把握していますから、
あとはできるだけ無理をせずに、試合をこなすことですよね。
しつこいようですが、
プルシェンコにとっていちばんの敵は「怪我」でしょうから。

《続きます》


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