
さっそくNINのフリーダウンロードのアルバム感想、UPします。
総評としては、『year zero』と『ghostsⅠ~Ⅳ』の隙間を
埋める的な作品になっているような気がします。
両者の中間みたいな感じ。
だけど、作品の出来としては、
『フリー』に相応しい出来だといえるんじゃないのかな。
つまり、お金を取って聞くべき作品には仕上がっていないということ。
厳しいかもしれないけれども、点数的には70点ぐらい。
『ghostsⅠ~Ⅳ』が85点の高得点で、
『year zero』65点(スイマセン、あんまり好きじゃないんです)なら、だいたいそんな感じ。
可もなく不可もなくって感じだなー。インパクトに欠けるよ。
レコ会社の圧力がなくなってトレント自身は満足なんだろうけれども、
個人的には、そういう制約がなくなってしまったということが逆に、
作品自体に緊張感を失わせてしまっているような気がするんだよねー。
確かにレコ会社は売れる曲を作れとうるさいし、特にCDが売れない昨今は
大御所のアーティストでも解雇したりしている例もたくさんあって、
『芸術』という側面から見たら、商業主義に走りがちなレコ会社は
批判されてしかるべきだけれども。
でも、別な側面から考えれば、そういう緊張関係があるからこそ、
いい曲も生まれてくるわけで・・・。
『こんちくしょう!!!』っていう思いがさあ、曲になるわけでしょう?
何でもかんでも『悪』とみなすのはよくないんじゃない?
90年代のトレントが神がかり的に素晴らしかったのも、
そういうレコ会社との軋轢があってこそだと思うけれども。
最近のNINはどうも緊張感に欠けるなー。
ひりひりするようなものがあまり感じられないんだもの。
切迫感ってのかな・・・。
90年代の曲にはみんなこういう緊張感があったって気がするの。
ダークで内省的な曲のなかにさえも、
言葉にならない攻撃性があった気がするんだけれども、
トレントの思いとか怒りとかがね、あったって気がするの。
本当に言葉にならない感情が。
でも、最近のアルバムにはあんまりないのよ。
もしかしたら、トレントが大人になったのかもしれないのだけれども。
でも、少し、自分のなかにも変化があって。
NINを聞いていて思うことなんだけれども、
自分の側も反省しなければならないことがあるかなーと。
わたくし、いままで自分の思いを
トレントに押し付けすぎていたのではないのかと思うのですよ。
トレントにはこうあってほしいとか、
こういう曲を作らないとNINじゃないとか。
そういうあまりにも個人的で、
独りよがりな思いをぶつけすぎているんじゃないかと。
トレントだって神じゃないんだし、人間なんだし、歳をとるんだから、
彼自身、長いNIN生活の中で変わってきたことだって
たくさんあるんだと思うんだよね。
そういう感情の変化が音楽に現れてきているというか。
そして、わたしはそういう彼の変化に気づかなかったというか、
むしろ気づきたくないばかりに、
昔のほうがよかったと無理に昔のNINにこだわったりして。
そういうのは、間違ってるんじゃないかと。
『year zero』を聞きながら、
NINの聞き方というものをもっと変えていかないと、
自分の意識というものを変えていかないとだめなのかな~
と思ったりしてます。
そういうことを考えたら、少しNINの変化も分かってきたというか。
完全にではないけれども、
『year zero』を受け入れられるようになってきたんだよね。
『with teeth』はまだなんだけど。
だから、『the slip』もそういうトレントの変化に着目して聞かないと
本当の意味での感想は書けないんじゃないかと、
あらためて、いま聞きなおしているところです。
なので、上の70点は最初に聞いた感想。
また点数が変化することはあるかと思います。
でも、難しいよね。
アーティストの変化に自分を合わせるのって。
アーティストも苦労すると思うわ。ごめんなさい、トレント。