2010/02/20

まだグジグジと・・・



この写真を見てまた泣けてしまいました。


このプルの表情。。。
いまどんな思いをしているかと思うと
また涙が・・・。・゚・(ノД`)・゚・。

まるでねぎらうようにして
この偉大な選手に
あたたかい笑みを送る高橋選手には本当に感謝です。

彼はプルへの敬意を忘れていないんですね。
本当にうれしいです。
そして、そういう選手が日本人であったことが。


プルのことですが、
3年間競技に出ないでいきなり復活して
メダルを掻っさらっていくのはずるいという意見を
たびたび耳にしますが、

では、逆に聞きますが
プル以上の技術を持った人が果たして現役選手のなかにいるのか。
確かにオリンピックでは負けはしましたが、
技術点では、プルは依然として1位なのです。
この27歳の、スケーターにとってはとうに盛りのすぎた彼に
現役選手は一度として凌駕することはなかったことを
ジャッジはどのように考えるのか。

テクニカル・ジャッジの天野真氏は
新聞でこのようにいっているようです。

『優勝したライサチェックは新採点システムの申し子だ。
 能力を最大限に得点に結びつけるプログラムを演じた。
ずばぬけた才能はないが、人一倍の努力で補ってきた。
天才でなくとも頂点に立てると、子どもへ希望も与えるだろう』

これって天才になれずに3流で終わってしまった
元選手の言い訳を聞いているような・・・
確かに俺はあいつほどの才能はなかったかもしれないが、
でも、俺のほうがルッツのエッジは正しかったとかなんとか。。。

なぜわれわれはスポーツを見て感動するのか。
それは同じ人類でありながらも、
同じ種とは思えない、
自分をはるかに凌駕する才能が
その極限に立たされたときに、うちのめされることなく、
それを乗り越えてゆくからであって、
そういう限界に挑戦しつづけるからこそ感動もあるし、
または敗れた者に対しては良くやったと
敬意を表することができるのです。

別に凡才が努力してそれなりのことをしたとしても
感動なんてできません。
人間はいつの時代でも『天才』を求めてやまないのです。
わたしたちはその『天才』に憧憬を抱き、
または、自らを投影させ、
このようになれたらと思うのですから。

それに、天野氏は凡才が天才に勝ってしまうことによって
引き起こされる悲劇を知らない。
凡才がシステムの力で勝ってしまっても、
実力は天才には及ばないことを分かっている。
大衆はそのことを敏感に見抜く。
たとえ勝利しても、確かに試合には勝ったかもしれないけど、
才能はあの人が上だよねといわれ続けるのです。
その苦悩といったら・・・・。
私はキムヨナ選手に同じものを感じます。
システムの力で勝たせてもらっても、
実力は浅田選手のほうがはるかに上です。
彼女もおそらくそれを分かっている。
だからこそ、彼女は『どうしてマオと同じ時代に生まれてしまったのか』と
苦悩するのです。
その苦しみは天才が限界を超えるときの苦しみ以上のものがあると思います。
逆に選手に精神的重圧を与え、潰れてしまうことも。

プルシェンコが不在だった3年間
技術が退化することはあれ、進化することはなかったことを
良く考えて欲しいです。
プルが復帰したのも
そのようなスケート技術に対する進歩が
まったく見られなかったことに対する
彼なりの抗議からだと思います。

彼の復帰をぐだぐだ言う前に
お前たちの技術をどうにしろってことですよ。
そんなに悔しかったら4回転を飛べば?
プルよりも『質の高い』3回転を飛ぶことができるとか、
彼よりもディープエッジの使い方が上手いとか
ほざいてる選手なんて
わたしから見たら負け犬の遠吠えにしか聞こえません。


あと、下の追記にも書きましたが、
プルは『ジャンプだけの』選手ではありません。
トリノ以降浅田選手や高橋選手の活躍で
フィギュアを見るようになった人が増えたせいか、
プルシェンコのことをあまりにも知らなすぎる人が多いように思います。

そして、ジャッジも。。。
ジャッジの講習会で、
プルのプログラムが悪い例として上げられていたそうですが、
たとえ採点システムが変わったからといって、
彼の功績が必要以上に貶められていいものなのでしょうか。

このプログラムを見て
いったいどこの何が『悪い』と思っているのか。

↓↓↓


これは彼のネ申演技というべき、
2004年のロシアナショナルのものです。
プログラムのタイトルは『tribute to Nijinski』
本当にニジンスキーが踊っているかのような演技です。

いまの現役の選手にこれ以上の演技をした人が
果たしているでしょうか。
パトリック・チャンはこれ以上の演技をしたことがあるんですか?
この世の者ならざる、
何かに憑依されたかのような
神の領域に達するような演技を。

ジャンプ以外たいしたことはないと思っている人たちに
ぜひ見てもらいたい動画です。

7 件のコメント:

Jessica さんのコメント...

はじめまして、こんにちは。
ちょうどプルのニジンスキーを
見ながらこの記事を見つけ、
「おっ!」と思い、
書き込みました。
私はフィギュアスケート選手の中では
プルシェンコが一番好きです。

プルの表現力は並みでは
ないと思います。
特にこのニジンスキー…
私の中では神プログラムです。
とても美しいですよね。

確かに、昔のプルの演技を
見たことなく「ジャンプ」だけという
認識を持っている人もいますね…。
とても悲しいです。
彼は本当に素晴らしい選手なのに。

1枚目の写真素敵ですね。
高橋選手とのツーショット
嬉しいです。

なつ さんのコメント...

うわー美しい!!圧巻!!

失礼しました。初めておじゃましましたが、
プルシェンコの素晴らしさ、改めて
堪能させていただきました。

彼のこれまでの偉業が、不当に貶められて
いる状況は許しがたいものがありますね。

フィギュアの審判たち、自分たちがどんなに
愚かなことをしているか、わかってない
んでしょうか?

プルシェンコといえば、フィギュアに
詳しくない私でも、ジャンプも演技もすごい
美しい「王様」という認識です。
それなのに「悪い例」って一体???

女子のほうも、後味の悪い結果が出そう
ですね。やれやれ、です。

またおじゃましたいです。
プルシェンコの素晴らしさを、もっと
多くの人に知らせてくださいね!

匿名 さんのコメント...

はじめまして。
プルシェンコに対するさまざまな報道を見て、くやしくて歯がゆくて、だってプルシェンコは踊りの神だろ!という私と同じ見解の方を探しまくってこちらにたどり着きました。

本当に、昔の彼を知らない人は、「4回転だけの人」と思っているのかも知れません。彼は、フィギュアを芸術に高めた人なのに。そんなものをとっくに越えたうえでの「4回転へのこだわりなのに」

フリー前の取材で「4回転を跳ばなければ意味がない」的なことを言ったプルシェンコに、高橋選手が同意したという記事を読んで、本当に嬉しかった。
そしてその高橋選手が3位をもぎ取ったことが、自国選手という以上の理由で嬉しかったです。

あー、スッキリしました。本当に有難うございます。

匿名 さんのコメント...

はじめまして。
今まであまりフィギュアに興味がなく、しかし以前からプルシェンコという方(宇宙人?w)がとてつもなく大きな存在感を放っていたので、ここ一週間バンクーバー記念に動画を見漁っていました。そして一気に彼の虜に^^

恥ずかしいくらいニワカで、知識もないのですが、今回のバンクーバーオリンピックには奮えるものがありました。
ライブでは見れず携帯で速報の更新を何度も押しながらドキドキして結果を待っていました;
高橋選手に敬意を払うプルの握手の写真、泣きそうになります。



ジャンプばかりの選手とは、私にも思えないし、屈辱的です。今までのプルの努力を知っていてのことなのでしょうか?

特にプルの18歳から20代前半の演技をみるたびにステップの細かさ、スピンの美しさ、表情を含めたすべてに感動させられます。
あの表現力には何度見てもトリハダがたちます。なぜその時五輪に興味がなかったのか、悔やんでも悔やみきれません。
今の採点方法ではヤグプルの時代はもう二度とないような気がします。


全盛期に比べれば今回の五輪はいまいち調子がでなかったようで、すこし残念でした。
しかし長い引退期間なんて考えられないほどの演技で、テレビの前で唖然としてしまいました。
私はプルのステップが大好きなのですが、それ以上にプルにいい表情ですべってもらうのが一番幸せです。
EXも楽しみです。


稚拙な文を書き連ね申し訳ありませんでした;;
フィギュアに関して非常に冷静にかつ愛情たっぷりの記事に感動してコメントさせていただきました。
プルはまだ引退しないようですし、当分はプルが見られますね。
心配もありますがまた熱いスケートをしてもらいたいです。

潤 さんのコメント...

こんにちは、はじめまして
私も彼をジャンプとオーラだけの選手で
それ以外は大したことないという評価にはピキピキきています。
4回転への問題提起も負け惜しみのような書かれ方
プログラムの内容も旧採点時代のものだと
ならば、どうして
あのプログラムに惹かれた人がいるのかと聞きたいです。

ジャンプの調子もあまりよくなく
出来自体はそんなに良くなかったのにもかかわらず
これが4回転か~と喜ぶ人がいて
感動したという人がいる

そもそも、プルシェンコはマスコミに愛されない不遇が付きまとってます
ソルトレイクの時も、彼をジャンプのみの選手として
ライバルのヤグディンが悲劇的な境遇の中で育った表現力・総合力で優れた選手としてヒール扱いされていました。
今回は問題提起のための、挑発的な発言が多く日本ではもはやヒール
表彰式の後すぐに銀メダルをしまい
「昔の採点基準なら勝っていた。
今のフィギュア界が何を求めているのか、この結果で明白になった。
もはや4回転ジャンプに価値はない」
とコメントしています。
これを読んで
4歳から始め人生のほとんどを捧げたフィギュアスケートに
魅力を失い見限ったのではないかと思い、やり切れません

ところでプルシェンコは競技会の演技でこそ魅力のある選手だと思っていましたが。
ニジンスキーをはじめ傑作だと思う演技はショーに多いことに気がつきました。
アダージョはそんなに好きなプログラムではないですがこれは別格です。
良ければ見てください
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2801847

以前からちょくちょく見ていたのですが、最近は忙しいそうで
その中でこの記事を見れて良かったです。
こちらのブログは自分では気がつかない面に気がつかせてくれるのですごく楽しみにしています。
時間があるときで結構なので、いろいろ気がつかせてくれることを楽しみにしています。

もりりん さんのコメント...

はじめまして。
私もトップの写真大好きです。
何か・・・思いを継いで下さいと祈っているような、そんな風に見えました。

娘に「終わってみて誰の演技が思い出される?」と尋ねると「プルシェンコ」と答えます。
最終滑走だから・・・ではなくて、心に直接響く演技だったからです。
彼は本当に「王様」ですね。
カッコよかったです。

hender(mako) さんのコメント...

皆さん、たくさんのコメントありがとうございます。
"(,,´∀`p【゚*。+゚☆謝々☆゚+。*゚】q´∀`,,)"

本当は一人一人にコメントをお返ししたいのですが、皆さんのコメントを読んでいるうちにまた涙が止まらなくなってしまって…。
スイマセン、もう少し落ち着いてから返信させてください。

そして、皆様のコメントを読んで
皆様のプルへの強い愛情を感じました。

本当にそうですよね。
彼は決して『ジャンプだけ』の選手じゃないし、ジャンプだけをすればいいといっているわけではない。
技術の進歩を促そうとしない
新採点システムに異議を唱えているだけです。
それを、自分が勝てないのは採点制度が悪いという誤解にみちた報道をされて、
まるでプルがヒールのように扱われて…。
彼がどれだけこの競技の発展に尽くしてきたか。
そして、彼がいったいどんな環境でスケートをやってきたかを知っていれば
こんなふうにプルを非難することなどできないはずです。
4年前のトリノのときは
みなこぞってプルの表現力を絶賛してたではないですか。
それを、採点システムが変わったからと手のひらを返したようにプルを非難して…。
本当に悔しいし、悲しいし、とてもつらいです。