2009/08/15

2010 バンクーバー五輪 フィギュアスケート メダル予想②―国際政治経済の側面から考察する―



《前回の続き》

続いては男子シングルの予想を。

①パトリック・チャン
②エヴァン・ライザチェック
③高橋大輔(または小塚崇彦)


1位は確実だと思います。
よほどのことがない限りチャンの金メダルは確定でしょう。
2位と3位は出来次第で順位が入れ替わるという感じです。

おそらく男子シングルにも日本人にメダルが出るでしょう。
もしかしたら、男子シングルに日本人のメダリストが出たら、
安藤選手のメダルはなくなるかもしれません。

ただいえることは、
男子と女子の両方にメダルが出るだろうということです。
浅田選手の金メダルはほぼ確実で、
出来次第で、高橋選手か小塚選手にという感じです。

残念ながら、わがプルシェンコにメダルはありません。
もし神演技をすればわかりませんが、
国際政治経済の側面から見ればほぼないかと。

チャンは…、中国系ですから。
よほどのことがない限りは確定かと。
また、開催国の国籍を持ってますしねぇ。
多少の自爆でも金メダルは動かないかもしれません。

アメリカ国債世界保有率ナンバーワンは中国です。
アメリカは中国に媚を売りまくってます。
あれだけ人権問題にうるさい民主党のオバマが、
中国を訪問したとき、ウイグル問題のウの字も出さなかったのですから。

中国はアメリカに不信感を抱いていて、
何度もアメリカに国債を保有していて大丈夫かと訴えています。
中国は日本とちがい、外交に長けていますから、
しっかりと国債保有の問題をパワーと捉え、アメリカに圧力をかけています。
弱みを握られたアメリカは中国に何もいえない状態です。

中国に国債を手放されたら、アメリカは消滅します。
日本以上にアメリカは中国を大切にしている。

チャンは本当の中国人ではありませんが、
それでも、金メダルを取れば
中国系で初のメダリストという名誉を得るわけですし、
または、東洋系で初のオリンピックチャンピオンになるでしょう。

白人ではないチャンが不利だといわれていますが、
今回のオリンピックに関してはそれはないと思います。
逆に中国系であることが非常に有利に働くと思います。

そこまで媚を売らなければ、アメリカは国としてやっていけないということです。

アメリカの中国へのささやかな贈り物でしょうね。

おそらくペアのメダルも中国人でしょうね。
もしかしたら、表彰台独占ということもありえるかもしれない。
残念ながら、ロシア人の有力な選手がいませんから。
川口ペアがどうなるかという感じですが、
彼女はロシアの国籍をとってしまいましたからねぇ。
厳しいと思います。日本人としてだったらわかりませんけれども。
でも、元は日本人だから、
そのあたりを考慮して銅メダルぐらいはもらえるかもしれませんね。

ロシアは今回は厳しいと思います。
有力な選手が出ていないとかそういう問題ではなくて。

ロシアは、資源バブルを背景に国力を増大させ、
アメリカに挑発的な態度をとってきました。
南オセチアにも軍事侵攻をしましたし。
その拡大主義にはアメリカのみならず西欧諸国からも非難を受けています。

それでも、オバマが大統領になって、
核の削減交渉を行うなど、多少緩和されていますが。

しかし、なんと言っても、アメリカにとって許しがたいのは、
ロシアの学者が「アメリカ六分裂説」なるものを唱えて、
アメリカの消滅を吹聴していることでしょう。

それにロシアはここ10年のあいだに
経済的に発展してきましたが、
先にも述べたように、バブルがはじけてしまって
没落の危機に瀕しています。

また「BRICsから脱落しそう」になってますしね。
左翼系の朝日新聞にこんな記事が載るぐらいですから、
相当、国内経済は深刻なんだと思います。

それでも、ロシアはアメリカへの影響力を拡大させようと、
中国のまねをして必死で米国債を買ってますが、
きっと今の低成長のままではむずかしいと思います。
2008年から今年にかけて8.5%も成長率が落ちてますから。

逆に、中国は4兆元の莫大な公共投資政策が功を奏してか、
それなりに経済が復調してますので。
といっても、さらなる不動産バブルがおきただけなのですが。
それでも、アメリカの投資銀行は十分に投資できますし、
欧州の銀行もサブプライムの穴埋めをしようと
必死に買いに出てるのではないでしょうか。
まあ、短いあいだではありますが。

このような点から考えても、
中国の選手とロシア選手は明暗を分けそうな気がします。


高橋選手のメダルもかなり可能性が高いと思います。
もちろん、浅田選手の金予想と同じ理由です。
高橋選手がどれぐらい復調したかによりますが。
仮に高橋選手がダメでも、小塚選手がいるのでどちらかだと思います。
ただ順位のほうは2位か3位かはわかりません。
これは演技の出来次第って気がしますね。
ライザチェックは北米開催を考慮して、メダルは絶対に取れるでしょう。

一方、欧州の選手は基本みんな不利だと思います。
ジュベールも厳しいんじゃないかなー。

サブプライム危機のあおりを最も食らったのが欧州です。
欧州の銀行はアメリカの4倍ものサブプライム証券を買ってました。
イギリスは、早かれ遅かれ、アイスランドの二の舞になるかもしれません。
それどころか、北欧もヤバイです。
東欧はもっとヤバイ。東欧に投資をしていたドイツもヤバイ。
欧州はもしかしたら、このサブプライム危機で完全に没落してしまうかもしれない。
実はヨーロッパこそがサブプライムの爆弾を抱えているんですね。
これがいつ爆発するか、
専門家や投資家たちが固唾を呑んで見守っている。

そして、銀行のストレステストを巡って、
欧州とアメリカとで対立してますから。

またスイスとアメリカは
銀行の顧客情報の開示を巡って対立をしています。
ランビエールの復活はあまりいいことではないかもしれません。

もしかしたら、フィギュアに関しては
東洋人でメダルが占められてしまう可能性も大いにある。

べつの見方をすれば、いまこそがチャンスなのかもしれない。

変な言い方ですが、
日本にとっては今回のオリンピックはけっこうラッキーではないかと。
スピスケなんかでもメダルが出るかもしれませんよね。
来年のバンクーバーは面白いかもしれませんよ。

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