(1989年ごろのthe cureのメンバー)
では、早速自分の音楽傾向に合わせて、the cureのアルバムを聞いて見ましょう。
彼らは2004年現在まで計12枚のアルバムを出しています。
まずは古い順から紹介していきましょう。
①『three imaginary boys』(1979)(または『boy's do't cry』)
→bloc partyやフランツ、razor lightなどが好きなヒト向け。
かなりpost-punkな作り。Fire in cairoは隠れた名曲。
razorlightがカバーしたがったほど。なぜかエレポップ系(?)にも受けがよい。
desitalismやmassive attack等がこぞってサンプリングに起用。
シングル「boy's don't cry」は必聴。
ちなみにヒラリー・スワンクがオスカーを取った
映画『boy's do't cry』は同名曲からきている。
②『seventeen seconds』(1980)
→後期スマパン(『adore』以降),interpol,mogwaiが好きなヒトに。
レディへの『bends』が好きなヒトでもいけるかもしれない。
たぶんshe wants revengeやthe stillsなどのnew wave revival組は
このアルバムを大いに参照したと思われる。
ひどく内向的。a forestは名曲
③『faith』(1981)
→初期の大傑作。
しかし、欧米の評論家の間では最も誤解されているアルバムでもある。
joy divisionの『closer』のパクリだと勘違いされている。でも、
まったく趣旨の異なるアルバム。『closer』が「死」についてのアルバムなら、
このアルバムはまさに自身の「信仰」について歌ったもの。
おそらくカトリック圏で最も評価の高いアルバムだと思われる。
アルバム収録曲「all cats are grey」は
ソフィア・コッポラ監督の『マリー・アントワネット』でも使用された。
音楽評論家の小野島大さんが大絶賛しているアルバムでもある。
post rock系にも通じるかもしれない。トータス辺りが好きなヒトならいけるかも。
④『pornography』(1982)
→NIN好きなヒトは必聴。KORNのfirstにも通じる暗さ。重々しさ。
ロス・ロビンソンもkornのアルバムを製作するとき
the cureを参照にしたと述べており、
おそらくこのアルバムから引用したと思われる。
このアルバムによって勝手にgoth系と決め付けられた。
deftones,tool(a perfect circle)が好きなヒト向けかもしれない。
ヘヴィ・ロック系でも特にダウナーなのが好きなヒトならいける。
スマパンも「one hundred years」をライブでたびたびカバーしている。
AFIは「hanging garden」をカバー。
⑤『top』(1984)
→ポップとダークの配分が絶妙。
この辺りからcureの独自色が展開する。
傾向はあまりないかも。強いて言えばスマパンとかかな~。
『mellon collie~』期あたりの。
文学作品からの引用も多数。
サリンジャー、ディラン・トーマスを読んだことがある人なら
ニンマリしてしまうかも。
⑤『the head on the door』(1985)
→初心者向け。the cureを初めて聞く人はこのアルバムから入ると良し。
interpolのカルロスが絶対的におススメするアルバム。
ブリット・ロックやnew wave revival系が好きなヒトなら必聴。
raptureとかVHS or BETAとか好きなヒトならたまらないかも。
あと、デンマークのバンドmewが好きなあなたなら、絶対好きになれる。
ちなみにblink-182はpushという曲がお気に入り。
『kiss me,kiss me,kiss me』(1987)
→killersが好きならこれを聞け!的アルバム。
killersはここから始まった(笑)。
彼らがこのアルバムから引用したネタは数知れず。
「the kiss」という曲は、incubusやaudioslaveがお気に入り。
audioslaveはライブでカバーしたことがあるらしい。
museとかのscremo系でもいけるかも。
ちなみに「just like heaven」は
アメリカではemoのお手本曲として知られている。
『disintegration』(1989)
→欧米では彼らの最高傑作として知られている。
特にアメリカではこのアルバムによってスタジアム・バンドとしての地位を確立した。
当然アメリカのバンドはたいていこのアルバムが好き。
リンプのフレッドは 「closedown」をitsのセレブリティ・リストに上げていた。
jimmy eat worldはアルバム『futures』を
製作したときにこのアルバムを聞いていたと思われる。
激似な曲が多数(「23」など)。
「disintegration」 というタイトルの曲があるぐらい(笑)。
『bends』期のレディへやコールドプレイ、museが好きなヒトにおススメ。
静かな感じ。
ただし初心者向けではない。初めて聞く人にはただ眠いだけかも。
『wish』(1992)
→日本人ならこれを聞けでしょう。
おそらく日本で最もウケるだろう音。メタル系が好きな人でもOK。
むしろcureに対する偏見が消えていいかもしれない。
音的にも最も聞きやすく、メジャー感が溢れている。
cure独特のアクがほどよく消えて、苦手と思うヒトでも聞ける音。
ちなみに「friday i'm in love」はスピッツが「群青」でパクッた。
ラルクも「neo universe」で「high」より引用。
邦楽系ロックバンドに多数ネタを引用されている。
『wild mood swings』(1996)
→欧米のファンの間でえらく評判の悪いアルバム。
でも、決して駄作ではない。
時代が彼らに追いついていなかっただけのこと。
emoが好きな人なら絶対このアルバムを好きになれるはず。
正当なほど、まっとうなemoアルバム。
the get up kidsの青い感が分かる人なら絶対に分かるはず。
emoの黎明期と時期を同じくしているのが不思議。
実は先見の明が彼らにはあるという証拠か。
アルバム収録の「mint car」は名曲です。
『bloodflowers』(2000)
→グラミー賞にノミネートされたアルバム。
受賞はなりませんでしたが(受賞したのは当然レディへ)。
でも、いいアルバムだと思います。佳作に仕上がっている。
長年のファンが非常に好むアルバム。
音楽的にはどうだろうか。
どのバンドが好きなヒトでもいけるとは思うけれども。
けっこうマッタリめなんで、刺激的な音が欲しい人にはだめかも。
個人的にはアルバム収録の「out of this world」がレディへに、
「the loudest sound」がスマパンの曲に似ていると思う。
少なくとも最初聞いたとき、スマパンのパクリバンドかと勘違いした。
自分が初めてcureを知ったアルバム。
『the cure』(2004)
→あのヘヴィ・ロック界の大御所、
ロス・ロビンソンをプロデューサーに迎えての満を持したセルフタイトルアルバム。
これも往年のファンにはえらく嫌われているアルバム。
cureのnew wave的世界観をぶち壊したと思われている。
でも、かなりの傑作。
cureファンとヘヴィ・ロックファンとは
まったくかち合わないので、拒否反応が起きているだけ。
個人的には非常に良い出来だと思う。
ヘヴィ・ロックファンなら絶対におススメ。
その辺のしょぼいヘヴィ・ロックバンドよりも絶対に刺激的な音。
ヘヴィ・ロックが衰退しつつある中で、この音を提示できたのは立派。
ロスにとっても代表的な仕事となったはず。
やはりcure。ポップさとヘヴィな音との配分が絶妙。
他のバンドでは出せない唯一無比の音。
funeral for a friendやrapture,
cooper temple closeなどの若手のバンドも大絶賛していた。
80年代後半以降の生まれの人はここから入るといいかも。
linkin parkにも似たヘヴィさ。ポップさ。
そのほかにもベストアルバム3枚に、
コンピレーションアルバム数枚とたくさんのアルバムを出しています。
まあ、正直なところ無難にベストアルバムから入って、
その音が好きになれたら
オリジナルアルバムを聞くべきかと思いますが、
ベストアルバムもたくさんあるので、
いちおう↓の『the greatest hits』を勧めておきます。
できれば、二枚組みになっているほうがよろしい。
アコースティック・バージョンも同時に収録されていて、こちらも秀逸です。
あわせて聞くのがよろしいかと。
オリジナルアルバムは日本盤で手に入れるのが困難かもしれません。
逆に輸入盤はフツーに手に入るので、
輸入盤でもいいという方は輸入盤を買ったほうがいいかも。
当然ITSでも全部のアルバムが買えます。
海外のITSに行くともっとシングルとかも買えるので
向こうのアカウントを持っている方は海外で買ったほうがいいかも。

もちろんDVDも多数販売されています。
ヴィデオも以前はけっこう販売されていたようなんですが、
ヴィデオは残念ながら廃盤のものが多いです。
ですが、DVDはライブ盤2枚とシングル集1枚が出ているので、
御覧になるのがいいと思います。
もちろんのちほどきちっと紹介したいと思います。
次回以降はthe cureのメンバーや歴史、
アルバム解説、DVD解説などをおこないたいと思います。